Project/Area Number |
22K00144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01050:Aesthetics and art studies-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中原 ゆかり 愛媛大学, 法文学部, 教授 (00284381)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 太鼓音楽 / 創作太鼓 / 組太鼓 / 民俗芸能 / 地域 / メディア / 新型コロナ / デジタルアーカイブ / 伝統 / 創造 / 世界音楽 / 伝承 |
Outline of Research at the Start |
戦後日本に誕生した太鼓音楽(組太鼓、創作太鼓)は、国内外に広く普及し、国境を越えて交流する「世界音楽」となった。本研究の目的は、黎明期から現在に至るまでの太鼓音楽の普及、発展について、アフターコロナの状況を含めた全体像を著し、同時に将来的なアーカイブ化を見据えて資料を蓄積していくことである。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の主な研究実績は、次の3点である。 (1)2000年度以来、新型コロナウイルスの影響で太鼓関連のイベント等は控えられ、現地調査も制限されてきた。しかし2023年度5月には新型コロナウイルスが5類に引き下げられ、太鼓関連のイベントの多くが4年ぶりに復活、県外出張も容易になった。研究代表者は、岡谷太鼓まつりをはじめとした太鼓関連のイベントや祭りに出かけて参与観察、担い手たちへのインタビューをおこなった。以前のような海外との交流はまだみられないものの、祭り全体はかつてない人出という華やかさだった。しかしコロナの影響による担い手たちの減少等、問題をかかえているグループは多数みられた。日本国内においては、太鼓ブームが終わった2000年代以降、太鼓グループの数は減少しているが、コロナ禍で身につけた太鼓哲学、SNSやzoomによる繋がりの構築がどう生かされるのか見守っていきたい。 (2)研究代表者が過去に録音・録画をおこなってきた太鼓音楽および民俗芸能の映像音響資料のデジタル化作業(mp3,mp4)が、ようやく全て終了した。4TBのHDDに保存してリストを作成し、一部は担い手たちと共有している。今後は活用方法を視野にいれたアーカイブ化が課題である。 (3)太鼓音楽の民俗芸能化について考察するにあたり、目立った芸能がなく地域らしさを演出するために太鼓音楽をとりいれた地域がある一方で、いわゆる有名な民俗芸能のある地域にも太鼓音楽が導入されて民俗芸能化している点に注目するようになった。今後は太鼓音楽全体からの視点、地域からの視点の双方から観察していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
長年にわたっておこなってきた所有資料のデジタル化が、ようやく全て終わり、リストを作成して全体を把握することができるようになった。また新型コロナウイルスが5類に引き下げられたことで、ようやく現地調査が可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者所有のデジタル化した映像音響資料の活用について考えていく。国内外において、アフターコロナ以来、様々な資料のデジタル・アーカイブが構築、公開されており、学会や研究会等でガイドラインを作成する等、公開方法、活用方法がさかんに議論されている。研究代表者もデジタルアーカイブ関連の学会、研究会に参加しており、意見交換をしながら、今後の方針を決めていきたい。 新型コロナウイルスの5類への引き下げにより、ようやく現地調査が可能になった。対面で得られる情報は大変大きいこともあり、今後は現地調査に力をいれつつ、担い手たちとともに調査、研究をすすめていきたい。
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