Project/Area Number |
22K00206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
長岡 大樹 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 助教 (20456403)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | 地域深層造形 / 伝説 / 神話 / 昔話 / 造形 |
Outline of Research at the Start |
芸術行為と無意識の世界は密接な関係にある。私たちは無意識に自分が暮らす風土から何かしらの造形感覚を受け取っているのではないか? 本研究はそのことを問う。日本各地の「伝説・神話・昔話」に着目し、そこから地域住民が先祖代々、無意識に継承してきた造形感覚を読みとる。その方法を確立し、実証することが本研究の目的である。本研究では、地域住民の深層心理に息づく造形感覚のことを「地域深層造形」と呼ぶ。建築家の渡辺豊和が実践した手法をもとに、伝説や昔話から地域深層造形を読みとる方法を考案する。そして地域深層造形を地域の歴史的造形(縄文土器・装飾模様・建築等)と比較し、地域深層造形の妥当性や表現性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本各地の地域住民が、先祖代々、無意識のうちに継承してきた造形感覚や形態イメージのことを、本研究では「地域深層造形」と呼んでいる。「地域深層造形」という新しい概念は、要するに、美術造形における「方言」のようなものである。多くの芸術的創作行為や芸術作品は、この地域深層造形を基盤として成立しているものと考えられる。 研究1年目は、増田友也氏(1914ー81)と渡辺豊和氏(1938 - )という二人の建築家の建築思想と設計作法について「地域深層造形」という観点から考察した。両氏とも、地域や国家を構成する人々が、無意識のうちに抱えている潜在的造形感覚を読み取り、それを踏まえて設計活動をおこなっていた。 当該年度にあたる研究2年目は、渡辺氏が確立した「伝説・神話・昔話から地域深層造形を読み取る設計作法」にもとづき、筆者の研究機関のある富山県の地域深層造形を読みとることを試みた。まず富山県の郷土文献や伝説集成等から、地域深層造形を文学的に抽出することを試みた。そしてその地域深層造形と県内の古代造形(縄文土器はじめ土器・土偶類、装身具、古墳壁画あるいは銅鏡模様、住居・祭祀場の空間構成、古墳形状)とを比較・分類・類型化し、地域深層造形の造形イメージを抽出した。あわせて「伝説・神話・昔話」の舞台と考えられる県内の地形や風景と、地域深層造形を照合した。その結果、各種の地域造形物のなかでも、縄文時代の遺物である縄文土器と土偶に着目することが、今後、研究を進めるうえで有効であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
社会情勢等の都合により、予定していた現地調査を、十分おこなうことができなかったので、進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
社会情勢および先方の都合により、予定していた、現地調査が十分行えない場合は、電話取材および書面質問等で代替し、対応する。
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