Project/Area Number |
22K00381
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
木原 誠 佐賀大学, 教育学部, 教授 (00295031)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 水辺の思考 / 北欧ヴァイキング / フラクタル原理 / ユークリッド幾何学 / 水辺のインターネット / 大西洋文化圏 / オクシデント / ノルウェー・バイキング / フラクタル / 大西洋文化圏文学 / 水辺のネットワーク / マニエリスム / 聖コロンバ / 六世紀半アイルランド修道院都市 / アイリッシュ・マニエリスム |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は「本研究の目的」で記したとおりであるが、さらに以下の点を捕捉しておく。 文学研究における本研究は従来のアイルランド海航路による英・愛蘭間二国間文化交流 に偏重される<英文学の中のアイルランド文学研究>の死角、<大西洋文化圏の中のアイルラン ド>という新しい文学研究の地平を切り拓いていくことにある。
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Outline of Annual Research Achievements |
「研究の概要」:極西アイルランドの精神の地下水脈には一四○○年にも亘り静かに脈打つ一 つの思考がある。水辺の思考。その起源は六世半、全土の水 辺 で一斉に開花し た各修道院が水路のネットワークによって一つに結ばれ発生をみた学術都市群共同体にある。 その特徴は大陸ヨーロッパの 基盤、陸路の思考= 直線・合理的なユークリッド原理に反定立する 水路の思考=円環・非合理的なフラクタル原理にある―大西洋沿岸の海岸線 のように、蛇行を繰り返す思考の流 れが内部に無数の渦巻きを形作りながら一本の線で結ばれる。『ケル ズの書』に表れる芸術様式、大陸の マニエリスムとも一線を画す極西のケルト固有の水辺 のマニエリスムの誕生。その思考様式はW. B.イェイツにより見出され、文芸復興運動の基軸に 据えられ復権をみた。その後、彼の影響を受けた現代アイルラン ド文学を代表する二人の作家、すなわち劇作家J.M.シングと小説家ジェイムズ・ジョイスへと継承されることでアイル ランド文学の新潮流を形成していくこと になる。 「研究の目的」;本研究の目的は以上の命題を検証していくことである。さらに以下の点を捕捉しておく。 文学研究における本研究は従来のアイルランド海航 路による英・愛蘭間二国間文化交流 に偏重される<英文学の中のアイルランド文学研究>の 死角、<大西洋文化圏の中のアイルラン ド>という新しい文学研究の 地平を切り拓いていくことにある。 「研究実施計画」:以上の研究目的を既に提出した「研究実施計画」に従って、三年間で遂行したいく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
23年度は計画以上に研究が進展し、来年度に予定している出版物(単著書)に向けて最終的な校正準備に取り掛かっている。大幅に計画が進んだ理由は、研究に関わる重要な著書、論文(先行研究)を読破し、本研究の命題を証明するに十分な根拠付けが出来たためである。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたる2024年度に本研究を公にするための単著を出版することである。予定ではA5班900ページ程度の大部なものになるだろう。
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