A Socio-Cultural Study of the Representation of Infectious Diseases in French Literature
Project/Area Number |
22K00469
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
内藤 真奈 国際基督教大学, 教養学部, インストラクター (00727399)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 感染症 / ヨーロッパ文学 / 病気表象 / パンデミック / 恐怖 / 病気文学 / 表象 / 隠喩 / 伝染病 / フランス文学 |
Outline of Research at the Start |
ペスト、天然痘、コレラ、エイズなど重篤な伝染病が広まる度に人間社会は多大な被害を被るとともに、病気に対峙することを通して発展を遂げてきた。その軌跡は文学作品のなかでたどることができる。本研究ではフランス文学に現れる感染症の表象を対象とし、病気の伝統的・社会的イメージと比較分析することを通して、両者の関係を明らかにする。最終目標として、分析結果を統合し、病気表象の新たな分析ツールを作成することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は当初の予定通り、研究資料の収集を中心に行った。収集対象とした①一次資料となる病気を描いた文学作品、②西欧美術関連資料、③感染症に関する画像・映像資料、④思想・文化史等の関連資料について、どの項目もバランスよく調査・収集を行うことができた。 国内における資料調査に加え、フランスで現地調査を行った。フランス国立図書館で病気文学関連文献の調査を行い、資料入手に努めた。とりわけエイズ文学関連の重要な資料を補うことができた。またフランス国立公文書館で開催された展覧会「流行病を前にして.黒死病から今日まで」を訪れ、ヨーロッパ文化における感染症流行とその影響についての歴史を、コロナ禍を踏まえた現代的視点でまとめた資料を閲覧・収集する機会に恵まれた。 研究成果の発信としては、感染症の大流行における「恐怖」としての病気表象をテーマに、学会誌『フランス語フランス文学研究』121号に論文「恐怖の諸相としての病気表象―流行初期における感染症の描写をめぐって」を発表したほか、日本フランス語フランス文学会2022年度秋季大会で「病気と俗信―流行中期における感染症の描写をめぐって」と題して口頭発表を行い、同分野の研究者たちと意見交換を行った。また白百合女子大学言語・文学研究センター編の論集『アウリオン叢書21 パンデミックの言説』(弘学社)に「エイズ文学における病人の表象」を寄稿した。 令和4年度中に収集した一次資料のうち主要なものについては病気表象の抽出作業および分析を現在遂行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症流行の状況次第では現地調査が難しいと懸念していたが、流行が収束に向かったことにより、予定よりは短めの滞在日数ではあったが遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は現在遂行中である、一次文献にあたる文学作品から病気表象を抽出し分析する作業を進める。年度の後半には個別作品の分析作業の成果をもとに、より大きな視野において病気表象を捉える総合分析へと移行する予定である。分析作業と並行して参考文献の調査・収集を継続して行うとともに、令和4年度に行うことができなかったフランス現代出版史資料館での調査を含む、現地調査を計画している。また研究成果の発信もあわせて行っていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)