Project/Area Number |
22K00547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗林 均 東北大学, 東北アジア研究センター, 名誉教授 (30153381)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | モンゴル語 / モンゴル文字 / モンゴル文語 / デジタル画像 |
Outline of Research at the Start |
モンゴル文語は、13世紀以来モンゴル文字で記録された書き言葉である。 近年、モンゴル国と中国を中心にモンゴル文語の古文献を影印公刊する機運が高まり、多数の良質の影印資料が利用できるようになった。本研究は、こうした影印資料をデジタル画像化して、各時代、各地域、各ジャンルごとにモンゴル文語文献の文字の字形、綴り、単語の表記、語法、語彙といった言語的特徴を明らかにする。 さらに、個々の文献における独自の特徴と、他の文献との共通の特徴を分類整理することにより、700年以上にわたるモンゴル文語の歴史的(通時的)な実態と変遷の過程を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
モンゴル文語は13世紀以来800年以上にわたって、各地のモンゴル族の書き言葉として用いられてきたことから、時代的、地域的に多様な文献資料が大量に残されている。近年モンゴル国と中国を中心に資料の公開促進が進み、多数の良質の影印資料が利用できるようになり、同時に研究者にとってはパソコンによるデジタル画像処理技術の進歩によって、こうした影印資料を利用した研究を行う環境が整いつつある。 本研究は、モンゴル文語資料の影印資料をデジタル画像化して、各時代、各地域、各ジャンルごとにモンゴル文字の字形、単語の綴り、語法、語彙といった言語的特徴を文献ごとに蒐集整理した上で、800年以上にわたるモンゴル文語の歴史的(通時的)な実態と変遷の過程に光を当てることを目的としている。 具体的には、13世紀以来のモンゴル文語の文献資料を時代、地域、ジャンル(内容)ごとに選定し、それらをデジタル化して画像処理を行い、そこから単語と文字を切り出し、それらに文献名、出現位置(巻、頁、行)、ローマ字転写等のタグを付ける作業を進めている。ひいてはそれらをデータベースに登録して、どの単語がどの文献のどの位置に現れ、どのような語形、字形で表記されているか、検索・表示できるようにする。データベースの構築を進めながら、各文献の表記上の特徴を整理し、13世紀以来の書き言葉としてのモンゴル文語の歴史的な変遷の過程を明らかにする。 本年度の実績としては、昨年度までコロナ禍によって遅延していた海外の研究者・研究機関と連携・協力計画を実施することができた。2023年1月に中国への入国が可能となり、4月と10月に西北民族大学を訪問し、また8月にはモンゴル国で開催された2つの国際会議に出席して研究発表を行い、世界のモンゴル研究者との情報交換を行い、最新の文献資料を収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までコロナ禍によって遅延していた海外の研究者・研究機関と連携・協力計画を実施することができた。2023年1月に中国への入国が可能となり、4月と10月に西北民族大学を訪問し、また8月にはモンゴル国で開催された2つの国際会議に出席して研究発表を行い、世界のモンゴル研究者との情報交換を行い、最新の文献資料を収集することができた。 入手できた影印資料は、主に中国内で公刊された「海外所蔵蒙古文古籍影印彙集」(内蒙古人民出版社、2019年、全8巻)、「西藏自治区档案館藏満蒙文档案精選、全11巻」(四川民族出版社、2018)、「国家図書館蔵 蒙古文古籍精選」(内蒙古人民出版社、2020年、全15巻)、等々であり、これらの大量の影印資料をスキャンして整理する作業を行っているが、資料の分量が多く、多くの時間と労力が費やされている。さらに、未だ入手できていない「国家図書館蔵民族文字古籍叢書」(北京大学出版社、2020年、全8巻)等の資料があることから、資料の収集と整理にたいして当初に予想していた以上の時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の3年目にあたる本年度の研究推進の方策としては、第1に、初年度と次年度に進めていたモンゴル文語資料のデジタル化と画像処理を継続して行い、文献ごとにモンゴル文字の字形と表記上の特徴をまとめる作業を継続する。初年度と次年度に行った13~14世紀のモンゴル帝国時代の石碑文と木版本の資料整理を続けながら、対象を17~19世紀の清朝時代の木版本仏教文典に広げ、資料の整理を行う。画像処理は、汚れの除去やコントラスト等の調整だけでなく、文字や単語の切り出しとそれらのタグ付けが含まれる作業であるため、研究のなかで多くの時間と労力を向ける主要な部分となる。。 研究3年目の研究推進の方策の第2は、昨年度に中国の渡航が可能となって入手することができたモンゴル語古文献の影印資料をデジタル化する作業を進めることである。入手できた影印資料は、「海外所蔵蒙古文古籍影印彙集」(内蒙古人民出版社、2019年、全8巻)、「西藏自治区档案館藏満蒙文档案精選、全11巻」(四川民族出版社、2018)、「国家図書館蔵 蒙古文古籍精選」(内蒙古人民出版社、2020年、全15巻)、等々であり、これらの大量の影印資料をスキャンして整理する作業を継続して進める。さらに、未だ入手できていない「国家図書館蔵民族文字古籍叢書」(北京大学出版社、2020年、全8巻)をはじめ、新しく公刊された高品質の影印資料を内蒙古大学、中央民族大学、西北民族大学の研究協力者と連携して収集・整理して、デジタル化を進める。 研究3年目の研究推進の方策の第3として、デジタル化した文献資料からモンゴル文語の単語や文字を抽出して、文献ごとに表記上の特徴をまとめ、データベース化したうえで、各文献の表記上の特徴を整理し、13世紀以来の書き言葉としてのモンゴル文語の歴史的な変遷の過程を明らかにする。
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