Project/Area Number |
22K00593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田中 ゆかり 日本大学, 文理学部, 教授 (40305503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金水 敏 放送大学, 大阪学習センター, 特任教授 (70153260)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | ヴァーチャル方言 / 方言コンテンツ / 全国方言意識調査 / 戦後日本語社会 / メディア |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、戦後日本語社会における「方言」意識の変遷を量的データと事例研究を同時に遂行することにより、多角的・立体的に捉えなおすことである。具体的には、全国規模の大規模言語意識調査と、大衆コンテンツ調査に基づくヴァーチャル方言研究を並行して推し進める。 また、「方言」を「ある言語変種」と置き換えるならば、本研究は日本語以外の言語社会で生ずる非標準的変種の価値の変遷を捉える研究と位置付けられる。同時に大衆的コンテンツは、国際日本学のテーマとして関心を呼ぶものも多い。これらの観点から日本語社会以外の言語社会における言語意識研究や、国際日本学との接続・展開も本研究の目指すところである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、戦後日本語社会における言語意識の変遷とその背景を、方言と共通語の関わりから検討することを目的とするものである。 R5(2023)年度は、方言コンテンツ関連の調査ならびにそれに基づく成果公開と、これまでに実施した大規模方言意識Web調査の分析と成果公開ならびに新規に全国に居住する成人男女約一万人を対象とした大規模な方言意識と地域アイデンティティーについてのWeb調査を実施した。 前者については、コンテンツならびに関連資料の調査、方言コンテンツの典型である方言ドラマの制作統括者や方言指導者等のインタビューを行ったことに加え、成果公開の一環として、国際シンポジウム2件、国際ワークショップ1件、国際学会(Association for Asian Studies)におけるパネル発表1件、招待講演1件等を行った。国際シンポジウムの2件は、次のうち「Kyarachters: On the Other Side of Narrative」は、柳井イニシアチブとの共催でUCLA(米国)において対面形式で実施、「『砂の器』国際シンポジウム」は松本清張記念館・松本清張研究会との共催で松本清張記念館(北九州市)でハイフレックス形式で実施した。国際ワークショップ1件は、「日本語・中国語・英語圏における『砂の器』の受容と展開」コロンビア大学東アジア言語文化学部との共催で、3か所をつなぐオンライン形式で実施した。 後者については、これまでに実施した大規模方言意識調査データの分析と成果公開(査読付き論文1本他)を行った。それらを踏まえ、方言意識と地域アイデンディティーを尋ねる全国に居住する成人男女約一万人を対象とした大規模Web調査を新規に企画・実施した。 研究分担者・研究協力者らとは、研究遂行と成果公開運営に際して、オンライン・対面研究会等を通して、期間中、緊密に連絡を取り合った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「(2)おおむね順調に進展している」として理由は次の通りである。 予定していた方言コンテンツ、関連資料等の調査とコンテンツ制作者インタビューなどもほぼ調査計画通り実施できた。 大規模言語意識調査についても、これまで収集したデータの分析・成果公開と、それを踏まえ企画した新規の大規模方言意識Web調査を企画・実施し、予定していた約一万人のデータを回収した。 成果公開についても予定していた国際シンポジウムや国際ワークショップを開催できたことに加え、当初予定していなかった国際学会でのパネル発表、招待講演による成果公開ができ、その結果、新しい研究上の気づきを得ることができた。 投稿中であった論文についても査読が通り、予定していた年度内に公開ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね当初の研究計画通りに進行しているため、残る2年度の期間中に、より幅広く方言コンテンツと関連資料の収集を行い、それらの分析と成果公開を行いたい。併せて、すでに収集した大規模方言意識web調査データの分析を期間中の成果公開を視野にいれながら行いたい。 研究分担者・研究協力者らとは、これまで通り、オンライン・対面研究会などを通じて、緊密に連絡を取り合い、さらなる本研究課題の遂行に努めたい。 本研究課題の遂行を通じて得た気づきを、新たな研究課題として育てることも視野に入れながら、本研究課題に取り組みたい。
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