Project/Area Number |
22K00633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
太田 陽子 一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化機構, 教授 (20373037)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 日本語教育 / 教育文法 / 文脈記述 / 場面 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、これまで意味と形式の説明にとどまりがちであった文法表現の記述を文脈と機能に結び付け、課題達成型や内容重視型の日本語教育に役立つものにすることを目的とする。具体的には、初級の学習項目を対象に、話しことばのコーパスのほか、映画やドラマのシナリオを資料として、①それぞれの表現が、どのような場面でどのような機能を持って使用されるのか、および、②初級で学ばれることの多い「場面」で実際にはどのような表現がどのように使用されるのかをそれぞれ記述し、表現からも文脈からも相互に参照できる形にまとめていくことを試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまで意味と形式の説明にとどまりがちであった文法表現の記述を文脈と機能に結び付け、課題達成型の日本語教育に役立つものにするために、現在入手可能な各種コーパスに加え、さまざまな場面を含んだシナリオ分析を行うことを目的としている。 令和4年度にはそのための事前準備として、分析資料としてシナリオの収集とデータベース化に取り組んだ。具体的には、2021年度1年間分の『月刊シナリオ』(シナリオ作家協会)、『脚本の月刊誌 ドラマ』(映人社)、『'20年鑑代表シナリオ集』(日本シナリオ作家協会)に収録された脚本を対象とし、作品の選択や入力方法、必要な情報の記録などの手法について、適宜、研究代表者の参加する研究会などの参加者にも意見を求めながら、確定していった。その結果、当初に予定していた長編20本程度では作者の個性や作品の特徴による偏りが避けがたく、本研究のためには、様々な登場人物や場面が集まるよう、短編を数多く収集していくほうが効果的であることが見えてきた。そこで、令和4年度は、作品の収集と入力を積み重ねているところである。その結果、フィクションではあるものの、既存のコーパスではカバーできないさまざまな場面や年齢層、キャラクターの言語行動が拾えてきていると考える。 もう一方の教材分析については、新しく教材をそろえる前に、既存の代表的な教科書の場面設定やタスクの整理をしている段階である。現時点では、教材のタスクは場面としても表現の面でも非常に限定的であることが観察されている。今後の研究においては、アカデミックや就労、生活のそれぞれで発表されたCan-doリストを活かして、分析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画当初の予定から、方法や対象に修正を加えたため。特に、業者への委託を念頭において計画していたデータベース化について、著作権等への配慮から、より適切な方法へ変更することにしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、令和4年度の遅れを取り戻すべく、①分析資料としてのシナリオ収集とデータベース化、②教科書調査の2点を行う。シナリオは、2021年度分と同様、2022年度1年分の『月刊シナリオ』(シナリオ作家協会)、『脚本の月刊誌 ドラマ』(映人社)、『'21年鑑代表シナリオ集』(日本シナリオ作家協会)を対象として作業を進める。教科書調査は、タスクベースのものを中心に、新しく出版されたものも含め、収集と観察を行う。令和4年度はデータベース化の作業のみで、具体的な表現形式の抽出や、考察内容の論文化には至らなかったため、令和5年度には研究成果の発表も始めていきたいと考えている。
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