Project/Area Number |
22K00680
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
|
Research Institution | Aichi Sangyo University |
Principal Investigator |
川崎 直子 愛知産業大学短期大学, 国際コミュニケーション学科, 准教授 (00461939)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | CLD児 / 外国にルーツを持つ子どもたち / 日本語指導 / 発達障害 / 特別支援教育 / 日本語教育 / 年少者日本語教育 / 日本語指導が必要な子ども |
Outline of Research at the Start |
本研究の学術的「問い」は、日本語指導が必要なCLD児の学習面および生活面での困難が日本語の問題なのか、発達障害が関わるのかである。 発達障害を抱えるCLD児の支援のために何が必要なのか、その前段階として子どもたちの背景にある特徴的な課題―たとえば家庭環境、二言語・多言語環境、母語の違いによるハンディ、学校側にCLD児の認知力が正確に把握されていない点等を明らかにすることである。継続している科研費での研究では十分解き明かすことができなかった点を今回明らかにし、ガイドブック作成、研修会、事例検討会開催を通して、発達に困難を抱えるCLD児の日本語支援と保護者支援の方法を明確にすることが目標である。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はコロナ禍も落ち着いたため、2023年7月15日に名古屋市ウインクあいちで「第3回シンポジウム 多言語環境で育つ子どもの発達障がいとことばの問題-こんなときどうしたらいい?-」を開催した。東海地方はもとより、北海道、フランス、アメリカから65名の参加があり、基調講演からその後のグループワークまで積極的に参加してもらえた。事後アンケートで、65名の参加者から現在困っていることについて自由記述式で書いてもらった。外国にルーツを持つ子どもの学習の困難さが日本語力なのか発達障害なのか見分ける方法がわからない、通訳不足で十分な情報を保護者に伝えられないという質問が多かった。そして、回収された質問に対して研究チームの専門家の回答で構成した『Q&A集-こんなときどうしたらいい-』を制作した(発行は2024年5月)。2023年度成果としては、アンケート収集と分析・回答の部分である。シンポジウムとアンケート分析・回答には、児童精神科医、発達相談員、公認心理師、日本語教師、NPO法人代表理事、中学校特別支援学級担任、障害児保育士、支援教育専門士の専門家チームが中心となった。 また『Q&A集』制作と同時に、前回の科研費で試作版を作成した『ことばたんけんたい』vol.1ひらがな編、vol.2カタカナ編の出版化に向けて作問・原稿を執筆し、学習項目表を年少者日本語教育と特別支援教育の専門家に依頼することで、今までにない教材の開発を行った(出版は2024年5月予定)。 2023年3月5日には、日本発達心理学会第34回大会・ラウンドテーブルにおいて「外国につながる乳幼児期の子どもの保護者への支援-愛知・岐阜・三重の14地域での行政・支援者・保護者調査報告を基に考える-」の口頭発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シンポジウムを開催すること、シンポジウム参加者からの質問に対して専門家チームで回答し『Q&A集』を作成すること、前回の科研費で試作版を作成した『ことばたんけんたい』vol.1ひらがな編、vol.2カタカナ編の出版化に向けて作問と原稿を整理すること、これらすべて遂行して2024年5月には完成している。これは発達の課題を抱える外国にルーツを持つ子どもと日本語ネイティブで読むこと書くことが苦手な子どもを対象にして開発している教材である。 また、事後アンケートで抽出した質問事項は、それこそが学習に困難を抱える外国にルーツを持つ子どもの課題だということが発見できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度ではシンポジウム参加者からの要望が多かった事例検討会を開催し、『Q&A集』に続き『事例検討集』を作成する。 シリーズ化している『ことばたんけんたい』のvol.3読解編を作成する。
|