Project/Area Number |
22K00695
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
小山 敏子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (20352974)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | スマホ / タブレット / 電子辞書 / 辞書検索行動 / 学習効果 / 辞書アプリ / スマートフォン / アプリ / 検索行動 / 英語教育 / Writing / Productive / Receptive / モバイルデバイス / 英語辞書 |
Outline of Research at the Start |
大学生が英語問題に取り組んだ場合の辞書の利用状況や辞書検索行動、またその学習効果をさらに検証する。特にディバイスとアプリ(辞書コンテンツ)の違い、検索行動に焦点を当て、実験参加者らが入手した言語情報を学習成果に効果的に活用できているかを質的に分析していく。 同時に、学習者らの英語力が使用ディバイス、辞書アプリ、また辞書検索行動に影響を与えているのかも調べるため、異なる英語習熟度の学習者を対象とした学習行動の調査も行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、大学生英語学習者が言語情報の検索ツールとして多用しているスマートフォンに焦点をあて、電子辞書との比較も試みながら、こうしたモバイルディバイスの違いが学習効果に与えている影響を、彼らの検索行動を詳細に分析することで明らかにしていくことを目的としている。その上で、学習者の英語習熟度、これまでの辞書使用歴や辞書指導を受けた経験などが、使用するディバイスの選択と検索行動にどのような影響を与えているのかを、量的、質的の両面から分析し、学習者要因を探ろうとしている。 研究2年目のR5(2023)年は、前年度に引き続き、英語学習者らの検索行動を質的に分析する取り組みを、視線計測装置を用いて行った。 一つ目は、参加者2名に2種類の英文読解問題(英検2級の過去問)をスマホとタブレット(搭載辞書は同じ『ウイズダム』)それぞれで視線計測装置を使って取り組んでもらい、装置で録画された検索行動を問題の正答率などとともに調べた。結果、特にスマホ辞書を使った場合において、両名の検索行動に差がみられた。この結果は国際学会で発表した上で学内紀要にまとめた。 もう一つの研究は、名部井敏代教授(関西大学)と共同で行った。別の参加者2名に、電子辞書とスマホ(無料の辞書アプリを使用)それぞれで視線計測装置も使ってTOEICの語彙・文法問題に取り組んでもらい、録画されたデータを用いて刺激再生法を試みた。また、検索語彙の一週間後の再認率も調べたところ、これまでの予備実験(ビデオ分析)から得られた知見とは異なり、語彙サイズも英語基礎力も低い参加者が多くの語彙を検索し、検索語の再認率もよいという結果になった。そこで、刺激再生法から得られたプロトコルデータを分析したところ、両名のそれまでの辞書使用経験などが検索行動に反映していることが示唆された。この知見は国内学会で発表し、査読つき論文誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前回の課題研究から継続的に行ってきた異なるデバイスにおける検索行動の分析を、今回は視線計測装置を導入し、詳細な検索行動の分析を試みた。 実際のところ、ウエアラブルの視線計測装置をつかった場合、スマホや電子辞書などの動く画面が対象とすると想定していたデータ収集はできないことがわかったが、少なくとも、タブレットやスマホに搭載されている『ウイズダム』を使って検索しながら英文を読んでいる時に、テキスト上のどの部分を注視しているかなどを詳しく調べることができた。 また、視線計測装置を使って録画した動画を参加者らに見せながら、自身の検索行動を振り返ってもらう刺激再生法を用いてプロトコルデータを収集したことで、これまでとは異なった視点からデータを見ることができた。この実験ではこれまでの予備実験とは異なった知見が得られたが、今年度は検索行動をさらに質的に検証していくことで、学習者要因を探ることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
R5(2023)年度の研究結果を受けて、引き続き、辞書検索行動と学習行動とその結果との関係を詳細に分析していく。具体的には、英文読解問題(英検2級の過去問)を用いて、同じウイズダムが搭載されたスマホとタブレットでの検索行動と学習効果を調べていく。特に、R5(2023)年度に、この研究デザインでは調べることができなかった、正答率や解答時間、また検索語の再認率といった量的なデータとともに、刺激再生法を使った質的データの分析も充実させていく。
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