「個の活動」から「協働学習の場」としての英語多読活動へ
Project/Area Number |
22K00706
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
佐々木 友美 茨城大学, 全学教育機構, 准教授 (00562993)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 敦子 茨城大学, 全学教育機構, 教授 (30396593)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 読解不安の軽減と多読 / 英語多読の啓蒙活動 / 協働学習 / 英語多読活動 |
Outline of Research at the Start |
英語多読学習は、英語力向上の有効な手段であるという認識はされつつも「個の活動」として捉えられており課外活動として推奨されることも多い。しかしながら、実際には協働学習の場としての大きな可能性を秘めており、それを無視するのは多読活動の可能性を狭めているとも言える。その観点からの実証的な研究は不足しているため、「協働学習の場としての英語多読活動」の可能性を検証し、英語多読学習の新たな授業内活動としての可能性を提案したい。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、協働学習の場としての英語多読活動が、いかに学習者の動機や学び続ける気持ちに働きかけ、持続させることができるのかに着目している。しかしながら、調査を進めていくにしたがって、そもそも英語多読活動が学習者の動機や学習意欲などを含む情緒的な側面にどのように働きかけているのかに関する実証的な検証が不足していることに改めて気が付いた。そこでR4年度については、英語多読活動が学習者の情緒的な側面にどのように働きかけているのかに焦点をあてて研究活動を進めることとした。佐々木・上田がこの数年注目してきた「読解不安」に関する研究を発展させ、読解不安の軽減に英語多読活動が果たしている役割について検証した(学術論文として出版)。当該論文においては初中級レベルの大学初年次生を対象とし、英語多読活動の導入とともに読解不安が軽減されるのか、また、軽減されるとしたらどのような側面に特に働きかけているのかを検証した。その調査結果をもとに、異なる属性(中級レベル以上の2年次生)の対象者における読解不安の軽減の現れ方との相違点を検証すべく調査を進めており、それを今夏に国際学会で発表予定である(発表申請採択済み)。また、学術的な調査のみならず、英語多読活動をより広い対象者に普及すべく、シンポジウムなどの啓蒙活動も行った(備考欄を参照のこと)。当該シンポジウムでは、英語教育、日本語教育の両側面から見た多読活動について、両言語の学習者、教育関係者、関連分野の研究者等の幅広い層を対象に、実践面、研究面から見た多読活動についての報告・情報共有を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を進めるにしたがい、実証的検証が不足している部分に気づくことができ、その側面からの研究を進めることができた。実績概要にも記したように、その研究成果を学術論文として発表することができ、その後の発展的研究についても、学会での発表が予定されている。今年度中にはそこから研究活動を一歩前に進め、協働活動とのかかわりあいに関する調査を実施できそうであるという感触を得ている。昨年度中にOxford Reading Club使用の準備を整えたこともあり、今年度中にデータを収集するための準備が整ってきていると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
R4年度に実施した調査結果をもとに、異なる属性の調査対象者における読解不安の軽減の現れ方の相違点を検証すべく調査を進め、それを国際学会で発表予定である(発表申請採択済み)。また、オンライン上での多読活動と学習管理が可能なOxford Reading Clubを利用して、学習者の多読活動をより詳細に把握しつつ、学習者同士のコミュニティにおける多読活動の経験共有が学習者の情緒的な側面にどのように働きかけるかについて調査を進めていく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)