Project/Area Number |
22K00748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
川村 一代 皇學館大学, 文学部, 准教授 (00300286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 賢 愛知学院大学, 文学部, 教授 (50804358)
中川 右也 三重大学, 教育学部, 准教授 (10551161)
竹内 理 関西大学, 外国語学部, 教授 (40206941)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 英語スピーキング / 対話能力 / 評価 / 面接型 / 対話型 / スピーキングテスト / 英語スピーキング評価 / 面接型テスト / 対話型テスト / 言語テスティング |
Outline of Research at the Start |
外国語学習者の「対話能力」を評価するテスト形式には、学習者が評価者と話す「面接型」と学習者同士が話す「対話型」がある。本研究では、CEFR A2以下の英語初級レベル学習者である中・高校生を対象に「面接型」テストと「対話型」テストを行い、それぞれのテスト形式で引き出される発話や談話がどう異なるのか「対話能力」の構成概念に照らし合わせて分析する。初級レベル学習者の「対話能力」を評価するのに、より妥当性が高いテスト形式がわかれば、「対話能力」のより適切な評価と指導につながり、学習者の「対話能力」の向上に貢献できると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度行った研究をまとめた論文(Assessing the Interactional Competence in English Speaking of Japanese Junior High School Students in an Interview Test)が『日本言語テスト学会誌』第26号に掲載され、2023年度の最優秀論文賞を受賞した。この論文では、CEFR A2以下の英語初級学習者である中学生に求められる対話能力(interactional competence)を、先行研究の定義と学習指導要領の記述から、マクロレベルでは「互いに協力し合い、対話を継続・発展させる力」と定義し、そのために必要なミクロレベルのスキルを「順番交替」「応答」「質問」「話題発展」「修復」とし、生徒の発話を分析した。今まで初級学習者に求められる「対話能力」の明確な定義がなかったため、この定義が評価された意味は大きい。 今年度は昨年度中学生を対象に行った教師と話す「面接型」テストと生徒同士が話す「ペア型」テストの発話の分析を行った。その結果、対話のパターンは、「面接型」テストでは教師の助けのもと対話の発展・継続ができる「初心者・熟達者」パターンが6割以上を占めた。「ペア型」テストでは相手の言ったことを発展させることができない「受動平行」パターンと互いに協力して対話を発展・継続させる「協働」パターンがそれぞれ約半分を占めた。「ペア型」テストでは対話を自力で発展・継続できる生徒とそう、でない生徒が識別できたが、「面接型」テストでは教師が手助けするため、生徒が自力で対話を発展・継続できるのか否かの判断ができなかった。また、「ペア型」テストでは生徒の「質問」と「修復」の数が「面接型」テストより多かった。これらのことから対話能力を評価するには「ペア型」テストの方が適しているという結果に至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初級英語学習者の「対話能力」を評価するには「面接型」テストと「ペア型」テストではどちらが適しているのかという研究課題に対し、「ペア型」テストの方が適しているという結論を得ることができた。この研究成果を、令和6年8月にマレーシアで開催される国際学会AILA (International Association of Applied Linguistics)で、A Comparative Analysis of Interview and Paired Tests for Assessing Interactional Competence in English Beginner Learnersというタイトルで口頭発表することが決まっている。また、現在、研究成果を論文にまとめており、学会に投稿する予定である。 中学生を対象とした研究と並行して行っている高校生を対象とした「対話能力」の研究ではデータ収集が終わり、データ分析もほぼ終わっている。この研究成果を令和6年度の学会で発表することを計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
初級英語学習者の「対話能力」の評価には「ペア型」テストが適しているという結果が出たが、スピーキング能力は、「対話能力」だけでなく、「言語能力」も必須である。そこで、「面接型」テストと「ペア型」テストで引き出される生徒の「言語能力」には違いがあるのかどうかを、「正確さ」「流暢さ」「複雑さ」の指標を用いて分析する。「対話能力」に加え、両テストで引き出される「言語能力」を比較・検証することにより、初級英語学習者の総合的な「スピーキング能力」を評価するには、「面接型」テストと「ペア型」テストではどちらが適しているのかを明らかにすることができると考えている。
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