小学校英語におけるICTを活用した自己調整学習を促進する課題解決型単元の開発
Project/Area Number |
22K00791
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
津田 敦子 琉球大学, 教育学部, 講師 (70911923)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 小学校英語 / 自己調整学習 / 課題解決型単元 / ICT教材の活用 / e-learning |
Outline of Research at the Start |
小学校第3・4学年の「外国語活動」において,学習指導要領が謳う課題解決型の単元の中で,個別の学習を可能にするe-learningプログラムを作成し,主体的自律的な学びを支える自己調整学習の育成を試みる。e-learningによる個別学習を包括した課題解決型単元を開発し,その授業実践を通して児童の基礎的英語力と自己調整学習がどのように変化するか分析し,その有効性を検証する。児童がICTを使って個別に練習することができれば,授業では発展的な課題解決型実践が可能となる。その成功体験の積み重ねによって児童は自らの英語学習に対して自己調整ができるようになると考えられる。開発した教材は教育現場へ還元する。
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Outline of Annual Research Achievements |
文部科学省供与教材“Let’s Try 1!”“Let’s Try 2!”を分析し,掲載されている学習活動をつなぐ活動や発展的な言語活動,様々なタスクや単元のゴールとなる活動等を考え,単元の構想を練った。どのような課題解決型授業が可能であるかを考えながら,授業案を作り,その中で使用される英語をリストアップし,どこにどのようなICTを活用した個別練習用補助教材が必要であるか構想を立てた。 中学年の児童が構想中の補助教材をうまく活用できるか確認するために,近隣のA小学校第3学年の1クラス(児童数35名)において,1単元(4時間)の授業内でその単元に対応した補助教材を数回使ってもらった。各児童はデバイス上でその補助教材を使ってモデル音声を聞きながら個別練習をし,自分の発話を録音して確認し先生に送るという活動を行った。単元終了時に児童31名からこの副教材を活用した個別練習に関する質問の記述回答を得た。多くの児童が個別にモデル音声を確認できることや自分の録音音声を確認できることの効果に言及しており,児童の反応はおおむね良好であった。また授業中の児童の行動や発話の観察から,中学年でもICT教材を活用しながら個別に練習し,自分の録音音声を聞き返して改善する様子が確認され,ICT教材を活用した自己調整学習の育成の可能性を見出すことができた。また授業者からその可能性について好評価を得ると同時に,問題点や改善点について意見を収集した。 児童が発話した英語を評価する個別練習用のe-learningシステムについて,既存のプラットフォームを検討したところ,中学生以上で活用されているHello World社のWorld Classroomが,発話者の音声を認識して評価し,指導者がそれを確認できるというシステムを搭載していることから,今後はそれを活用して研究を進めることにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあったため行動が制限され,英語授業を見学するなど学校現場と連携を取ることが困難であった。また,小学校教諭が多忙であることから,小学校教諭と協議をしたり,現場のニーズや情報を得たりする機会を十分に持つことができなかったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度の検討により本研究のe-learningシステムとして有効と考えられたWorld Classroomについて,小学校中学年を対象とした外国語活動で実際に利用できるかどうかさらに検討を進める。World Classroomは,学習者が発話した英語を評価し,指導者が学習者の練習状況を確認できるシステムで,学習者は個別に自分のペースで学習に取り組むことができる。しかしWorld Classroomは英文入力が必要であるなど,小学生対応にはなっていないため,小学生に導入するためには,それを補助する教材が必要となる。令和5年度は,前年に構想した授業案や教材を基に,小学校の先生方の意見を収集しながら,その補助教材の制作に取り組み,World Classroomとの併用を試みる。小学校教員を目指す大学生にこれらを試行してもらい,彼らの使用状況や感想などのデータを収集し,小学校現場での有効な活用の仕方を模索する。また別の音声認識アプリで,児童の声をどれくらい正確に認識できるか確認を行った際に,おおむね大人の発話と同様に認識することが確認できたが,声の質や高さによって,児童が正しく発話をしているのに正しく認識しないケースもあったため,World Classroomについても,次年度にその確認を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)