Project/Area Number |
22K00825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田中 紀代子 東海大学, 文化社会学部, 講師 (10366049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 和彦 東海大学, 情報理工学部, 教授 (50266368)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 異文化間コミュニケーション / 情報技術(ICT) / バーチャルリアリティ(VR) / 国際連携協働学習(COIL) / WTC / オンライン協働学習 / ICT / VR / 国際連携型協働学習 / ICC(異文化間コミュニケーション能力) / ICT、 / VR / ICC / 国際貢献活動 |
Outline of Research at the Start |
海外の人とのコミュニケーションは「外国語(英語)」で行うため、不安や緊張が高まり、自発的にコミュニケーションできなくなるという問題がある。そこで、自発的コミュニケーション促進のためにICTを活用したICC学習モデルを考案するに至った。ICC学習モデルの特徴は、ICTであるインターネットに加え、本申請者がこれまで共同研究を進めてきている仮想現実(VR)の教育効果を応用していることである。本研究ではVRを加えたICC学習モデルの活用による学習者の「自信」や「コミュニケーションへの意欲」向上への有効性を検証し、自発的コミュニケーションを促進するための ICTを活用したICC 学習モデルの構築を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
海外の人とのコミュニケーションは「外国語」で行うため、不安や緊張が高まり、自発的にコミュニケーションできなくなるという問題がある。そこで、自発的コミュニケーション促進の為にICTを活用したICC学習モデル(異文化間コミュニケーション能力の向上を目指す学習モデル)を構築する研究を進めている。ICC学習モデルの特徴は仮想現実(VR)の教育効果を応用している点である。ICC学習モデルには3ステップがある。第1ステップではVRを用いた「メタ異文化学習」を行う。第2ステップではVR環境を活用した「メタ認知活動」を行う。第3ステッ プでは「実践的活動」として国際連携型協働学習を行う。研究1年目は、第1ステップ「メタ異文化学習」を行う為にVR異文化学習自習システムを作成した。VRコンテンツ作成の際、国内外で発表されたVRを活用した第2言語獲得に関する先行研究の研究成果を参照した。さらに、第3ステップで行う国際連携協働学習実施予定のマレーシア科学大学の研究協力者と定期的に連絡を取り合い、外国の学生と共同で作業する環境を整えた。本研究の2年目にあたる2023年は、ICC学習モデルの第2ステップで行う「メタ認知活動」用VRコンテンツを完成させた。コンテンツ作成の際、仮想空間上のアバターが学習者に与える心理的影響に関する先行研究の結果を調査した上で、VR空間内で外国人とアバター同士として能動的に英語で指示を出さなければならないアクティビティを行った。活動の評価としてアクティビティ前後に五段階評価でアンケート調査した際、学習者の異文化に対する興味やモチベーションが向上したという結果が得られた。当課題に対する中間報告として実験結果について学会誌や研究会誌へ投稿した。また、メキシコ自治大学の国際会議で中間発表したことにより、ICTを活用したICC学習の効果(一部)について国際的に発信することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1年目は、ICC学習用VR環境の開発に向け、研究分担者および研究協力者と定期的に研究会を実施しVR環境を整えた。ICC学習モデル第1ステップ:「メタ異文化学習」で活用する異文化学習用VR自習システムを作成し予備実験を行った。2年目はICC学習モデル第2ステップ:「メタ認知活動」で行う方略的ストラテジーを習得する異文化トレーニング用VRコンテンツを完成させ予備実験を行い、さらに、第2ステップで用いる異文化トレーニング用VRコンテンツに能動的コミュニケーション活動を行うアクティビティを加えた。結果、能動的異文化トレーニング用VRコンテンツでICC学習を行った学習者は、異文化への関心とモチベーションが促進されたことが判明した。1・2年目の研究成果を踏まえ、3年目は、第1ステップから第2ステップまでのICC学習を完了した学習者が、第3ステップ「実践的活動」に進む予定である。これまでの研究成果については中間報告として、国際協調教育研究会誌に投稿した。また、2023年11月8日メキシコ自治大学で実施された第5回日本学国際会議、招待講演(online)において異文化間コミュニケーションを向上させるICC学習法について発表した。現在、ICC学習モデルの各ステップにおけるICC学習用VRコンテンツが整ったため、最終年度は本研究としての実験を行い、ICC学習と学習効果の相関関係を検証する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間である2022年から2024年度までに、自発的コミュニケーションを促進するためのICTを活用したICC学習モデルの構築を目指す。1年目は、ICC学習モデルの第1ステップ「メタ異文化理学習」、第2ステップ「メタ認知活動」で活用するICT環境(VRコンテンツ作成)を整えた。また、第3ステップの「実践的活動」の実施に向けてマレーシア科学大学との連携を確認した。2年目は、第2ステップにおける学習者参加の実験、および実験参加者からのデータ取得を主たる活動とした。今後の研究として、本研究における実験に参加する学習者を公募し、第1ステップから第2ステップへと段階的にICC学習を行い、最終ステップにおいてインターネットを用いた国際遠隔協働学習を実施する。実験終了後、ICC学習効果を検証する。検証方法は以下のとおりである。1.各ステップにおけるICC学習前後の質問紙によるアンケート調査によりデータを得る、2.学習者へのインタビューからのデータを得る、3.ICC学習の第2ステップと第3ステップにおける学習者の言語活動の録画・録音データを得る、4.プロトコル分析によってデータを得る。1から4の方法で収集したデータから、ICC学習モデルの有効性を検証する。さらに、取得した質問紙やインタビューからのデータ、言語活動の録画・録音データとICC学習との関係性を共分散構造分析法によって分析し、学習効果を検証する。検証によって得られた結果からICTを活用したICC学習モデルの有効性について国内外の学会などで発信、発表する。 研究代表者の所属が変わったことにより、人的・物理的環境に若干の変化が生じているため、今後の研究体制を改めて整えつつ研究を進める。
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