The historical-geographical model of modern Japanese cities based on social theory and complexity theory
Project/Area Number |
22K01058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山根 拓 富山大学, 学術研究部教育学系, 教授 (30222376)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 社会理論 / 複雑性理論 / 近代日本 / 地域形成 / 歴史地誌 / 近代都市 |
Outline of Research at the Start |
研究代表者は,従来近代日本の地域を復原し,地域形成の原因と過程を分析し説明する「新しい歴史地誌学研究」に,取り組んできた。その基本的研究視角は,「特別な人間主体」という独自概念を含む実在論や構造化理論のような社会理論である。本研究課題では,事例地域の都市発展に関わる重大事象を取り巻く状況に注目し,近代日本の歴史地誌学研究における社会理論のアプローチの有効性を立証することに加え,複雑性理論(アクターネットワーク理論)に依拠した地域形成過程(歴史地誌)の復原・分析・説明を試み,その有効性を検証する。この二つのアプローチによる知見の比較・検討により,より有効な近代歴史地誌モデルの構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は本務校での業務が著しく増大し,実地調査に出かける時間の確保が難しかった。そのため,研究活動の中心は,近代地域史,社会理論・複雑性理論に関する文献研究ならびに近代日本の都市関係資料の収集におかれた。現地調査に関しては,近代期に発展した港湾都市として静岡県清水市に注目し,当地に関する資料(地方史誌,有力地方企業の社史等)を入手した。近代期の当地における有力実業家の活動履歴を追い,地域形成を構造化論・実在論ならびにアクターネットワーク論の双方からアプローチし説明する方向で,研究を進めている。また,以前から研究を進めている富山県富山市(特に岩瀬地区)と福井県敦賀市に関しても,この清水市同様のアプローチで地域形成過程の歴史地理学的説明を進めてゆく予定である。なお,中部地方の3都市の近代化過程をより詳細に追及するための基礎資料として,2023年度に『オンライン版全国商工会議所関係資料第3期中部』を購入した。これにより地域経済の発展に係った組織や個人の存在や役割を同定することが可能となり,これらの3都市の地域形成過程が一層深く追究できる。 2024年度,山根は新たな学内職務を併任することとなり,研究時間の確保に難しさを伴うことになった。2024年度は,①近代日本研究の基本となる社会理論(構造化理論・実在論)・複雑性理論(アクターネットワーク理論)のレビュー,②近代日本の有力都市における地域形成過程とそれに対する「構造」と人的アクターの関わりの社会理論に基盤を置いた解明,③複雑性理論に基礎を置いた近代日本の地域形成に対する歴史地理学的説明の可能性に関わる研究等に従事する予定である。また,2024年度には④研究計画で挙げていた他の近代日本の都市での調査にも従事したいが,上述の①~③を優先する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は,前年度に新設された富山大学教育学部共同教育課程の担当授業が本格的に始まったため,旧学部の担当授業と併せて授業負担が倍加し,その準備等で多くの時間が費やされた。また,学部教員としての業務のほかに,新たに富山大学地域連携推進機構生涯学習部門長を拝命し,この業務も新たに加わったため,研究時間を削らざるを得なかった。全体的に研究時間の確保に腐心し,特に地域調査に時間を配当することが難しい状況であった。研究の遅れの大きな要因である。2024年度にはさらにより拘束の強い業務(富山大学教育学部附属中学校長)を担当することとなり,研究時間の確保が引き続き大きな課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況欄にも記した通り,研究推進のためには,研究時間の確保が重要な課題である。2024年度に新たに就任した附属中学校長の業務は一定の時間的拘束があり,時間確保に関する妙案はないが,効率的な時間利用を心がけたい。また,資料整理・分析作業においては,謝金を活用して外注化対応できるところは対応することとしたい。また,既発表報告の論文化,並びに秋季の日本地理学会大会あるいは人文地理学会大会,来春の日本地理学会学術大会での発表,2025年度に予定されているICHG(国際歴史地理学会)での発表を明確にスケジュール化し優先的に研究を推進したいと考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)
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[Book] 地理学事典2023
Author(s)
公益社団法人日本地理学会(山根 拓 分担執筆)
Total Pages
842
Publisher
丸善出版
ISBN
9784621307939
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