| Project/Area Number |
22K01061
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 04020:Human geography-related
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| Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
吉田 道代 和歌山大学, 観光学部, 教授 (40368395)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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| Keywords | 観光産業 / 沖縄県 / インバウンド旅行者 / 若年雇用 / 労働市場 / 若年層 / 観光 / インバウンド / 沖縄 / 雇用創出 |
| Outline of Research at the Start |
本研究は、国内労働市場における派遣労働などの不安定な雇用形態の労働部門に労働力を供給してきた沖縄県に焦点を当てる。インバウンド旅行者の増加による観光分野における労働需要の高まりが同県の自律的な雇用、特に若年層の雇用創出に貢献しうるのか、そして一方で、感染症の影響によってインバウンド旅行者数が大きく減少した状況が、同県の労働市場にどのように影響しているのかについても検討する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、後述する理由により計画していた調査の実施を見送らざるを得ず、この調査は次年度に実施されることになった。そのため、予定していた実績も本年度内に出すことができなかった。 当該研究計画の軸として、インバウンド旅行者の増加に伴う観光分野における労働需要の変容が沖縄県の若年層にいかなる影響を及ぼすのかという問いを設定した。この問いの背景には沖縄県を訪れる国内外からの観光客の増加という現象があり、観光産業の成長が同県における若年層の雇用問題の改善につながるのではないかという期待があった。なお、これまで指摘されてきた沖縄県の若年層の雇用問題とは、主に全国で最も高いとされる失業率および不安定かつキャリア形成に寄与しづらい県外出稼ぎへの依存である。 本研究の申請段階においては、新型コロナウイルス感染症拡大があり、これに対応した入国制限措置の影響を考慮し、観光産業が若年労働者にとって将来性と安定性を備えた雇用を提供しうるのかという点に焦点を移して検討を進めることとした。しかし2022年以降、沖縄県における入域観光客数は急速に増加し、過去最高を記録した2019年の入域観光客数とほぼ同水準にまで回復している。これに伴い、県内各地でホテルの新規開業が進み、今後の建設計画も多数存在している。こうした観光産業の拡大は、沖縄県内の若年層に対する雇用機会の創出に資するものと考えられ、当初の研究課題に即して、高等学校において教員および生徒を対象とする調査を実施することにした。ただし、冒頭に述べた通り、調査の実施は次年度となる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、沖縄県における観光産業の発展とインバウンド旅行者の増加が、県内の若年労働市場に与える影響を明らかにすることを目的とし、令和6年度には、沖縄県の高等学校の教員へのインタビューおよび生徒を対象としたアンケート調査を計画していた。その準備段階として、沖縄県の観光に関する統計資料を収集し、観光産業と若年雇用に関する先行研究の分析を行った。統計資料としては、沖縄県文化観光スポーツ部観光政策課が発行する『沖縄県観光要覧』や「入域観光客概況」などを用い、観光客数や消費額の推移を把握した。あわせて、沖縄労働局による『職業安定行政年報』および「沖縄県の雇用情勢」のデータを参照し、若年者の雇用状況について確認した。 沖縄県における2019年の入域観光客数は1016万3900人(国内客723万3900人/外国人客293万人)で、これまでで最も高い数値を示したが、その後新型コロナ感染症拡大により激減した。2022年以降、入域観光客数は急速に回復し、2024年には総数995万2400人に達し、そのうち外国人観光客は229万2000人を占め、観光需要の顕著な回復を裏付けている。一方で、若年者の完全失業率は、全国平均と比較して依然として高い水準にある。これらの資料と研究を基に、沖縄県における観光産業の成長と若年層の雇用との関連性を明らかにするための調査計画を策定したが、教員へのインタビューの実施を予定していた時期に調査者が新型コロナウイルス感染症に罹患したため、当該期間中に調査を実施することができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究は、沖縄県における観光産業の発展が若年労働市場、特に高校生に焦点を当て、その進路選択や職業意識にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにすることを目的としている。先行調査として、沖縄県の入域観光客数および観光消費額の推移、新規ホテル建設の動向、若年者雇用に関わるデータを把握した。 次年度には、沖縄県内の高等学校を対象とする調査を計画している。まず、教員にインタビューを行い、進路指導やキャリア教育の現場を理解し、観光業に対する生徒の志向や、地域産業との連携体制、職業観の育成方法などを聞き取る。沖縄県においては、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューローが小学生向けに作成した「沖縄県観光学習教材」が学校で使われるなど、観光産業での仕事を職業選択の一つとして推進するような観光教育が早期から実施されている。高等学校においてもこのような観光産業への就職を促すような教育が行われているかも確認したい。また、県内の高校生を対象とするアンケート調査では、観光産業に対するイメージ、将来の職業選択における優先要素(例えば、安定性・給与・勤務地・自己実現)、ならびに地元定着意識を分析する。質問項目には観光業に対する理解度、希望進路、就労意識などを含む。 これらの調査を通じて、観光産業が沖縄県の若者にとって雇用やキャリア形成にどのような意味を持つのか、そして観光産業が沖縄県の自立的な経済の構築に貢献しうるのかを検討する予定である。
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