戦後北海道における女性の海産物行商と地域社会-「ガンガン部隊」の民俗史的研究 -
Project/Area Number |
22K01106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Hokkaido Museum |
Principal Investigator |
尾曲 香織 北海道博物館, 研究部, 学芸主査 (30779377)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 行商 / 鉄道 / 北海道 / ガンガン部隊 / カツギ屋 / 小規模流通 / 魚食 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、北海道を主たる対象地域として、ガンガン部隊と呼ばれた海産物の行商人を通し、戦後の漁村地域・海産物出荷地における女性労働のあり方と、それに深く関わってきた内陸部での魚食について明らかにすることである。ガンガン部隊に焦点を当てることで〈漁村における女性を主体とした労働〉や〈行商先である内陸部における魚食〉〈かつて広範に見られた人と人、産地と消費地を直接結びつける小規模な海産物流通の実態〉といった、当該時期の生活史・女性史に関わる重要な課題に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、北海道を主たる対象地域として、ガンガン部隊と呼ばれた海産物の行商人を通し、戦後の漁村地域・海産物出荷地における女性労働のあり方と、それに深く関わってきた内陸部での漁色について明らかにすることである。2023年度は、北海道内でのガンガン部隊の活動時期や活動地域の把握を主たる目的とし、また比較するための事例の収集のため、下記のとおり調査研究を進めた。 ①北海道の漁村における女性労働の変遷を確認するため、自治体史や、個人史を収録する研究雑誌『北海道を探る』『北海道女性史研究』等を参照し、道内の女性労働に関する記述を収集し、データベース化を進めた。 ②北海道のガンガン部隊の活動の実態を新聞記事等から把握するため、北海道立図書館および函館市中央図書館にて調査を行い、戦前から戦後にかけてのガンガン部隊に関する記述のある記事を収集し、データベース化を進めた。 ③北海道内におけるかつての状況を把握するため、十勝郡浦幌町や小樽市、七飯町などでもガンガン部隊や行商専用列車に関する聞き取り調査を行った。あわせて画像等の資料調査を行い、道内の他地域でもガンガン部隊に関する資料があるという情報提供を受けた。 ④北海道との比較のため、近年野菜行商について報告のあった千葉県で資料調査を行い、行商に使用されたブリキ缶の実物を確認した。また、現在も鮮魚を扱う行商人専用の列車が運行されている三重県と大阪府で参与観察を行い、また行商人によって運ばれた魚がどのように販売されているか確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自治体史や研究雑誌、過去の新聞等に記載された「ガンガン部隊」の記述については、函館市という北海道南部地域を中心に収集し、昨年度に引き続きデータベース化を進めることができた。 過去の新聞等の調査により、前年度明らかになっていた北海道内の野菜行商の専用列車についても、発地在住の農家からの聞き取り調査を実施し、新聞に書かれている時期の実際の行商の状況を確認することができた。 これまで調査を継続してきた浦幌町では、2022年度に調査できなかった地区での調査を実施できた。その際、これまでとは異なる地域のつながりについて確認することができた。 さらに、これまで調査を行っていなかった道北地域でも鉄道を利用した行商人が存在したこと、その人たちが「ガンガン部隊」と呼ばれていたことを確認できた。 その他、ガンガン部隊を撮影した画像について、収蔵している博物館や団体を通じて閲覧し、必要に応じて使用する許可を得た。 これらの成果の一部は、2023年6月に調査地で市民向けの講座を行い公開することができた。さらに、2024年度の北海道博物館の特別展で成果の一部を公開し、他の地域でも市民向け講座を実施する予定もあることから、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
ガンガン部隊がいたと証言のあった道北地方での調査を実施する。また、北海道に行商に来ていた人が多数いるという記録のある愛媛県や、連絡船を利用して往来していた青森県での調査も開始する。研究成果について、市民向け講座のほか、研究会での口頭発表や所属機関の研究紀要へ掲載することで公表する。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)