Project/Area Number |
22K01220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05050:Criminal law-related
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
齊藤 知範 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 主任研究官 (10392268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 智仁 仙台大学, 体育学部, 准教授 (00642042)
松川 杏寧 兵庫県立大学, 減災復興政策研究科, 准教授 (70727122)
山根 由子 科学警察研究所, 犯罪行動科学部, 研究員 (80721175)
橋場 典子 関西学院大学, 法学部, 准教授 (90733098)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 犯罪被害予防 / ネット詐欺 / サイバー犯罪 / 消費者被害 / 刑事法学 / 情報リテラシー / リスク認知 / 注意喚起 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、インターネット利用者、情報リテラシーや消費者リテラシーの指導者などを対象とする調査を多層的に実施した上で、その量的分析、質的分析の結果にもとづき、1)ネット詐欺・消費者被害に影響する要因の実証的な解明、2) インターネット利用者の情報リテラシーや消費者リテラシーの形成過程の解明、3)ネット詐欺・消費者被害の予防のための行動を促進するための注意喚起手法の解明を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、インターネット利用者、情報リテラシーや消費者リテラシーの指導者などを対象とする調査を多層的に実施した上で、その量的分析、質的分析の結果にもとづき、1)ネット詐欺・消費者被害に影響する要因の実証的な解明、2) インターネット利用者の情報リテラシーや消費者リテラシーの形成過程の解明、3)ネット詐欺・消費者被害の予防のための行動を促進するための注意喚起手法の解明を行う。 本年度は2年目であり、打ち合わせを継続するとともに、以下を実施した。 1年目に引き続き、ネット詐欺・消費者被害、インターネット利用者の情報リテラシーや消費者リテラシーに関する論文や資料の収集を進め、調査の対象や研究結果を整理した。その上で、ネット詐欺を含むサイバー犯罪の被害の質問項目を策定し、調査を実施した。調査データの分析結果から、年齢の高さやネット利用の多様性がネット詐欺を含むサイバー犯罪の被害の種類数の多さを規定していることが示された。 1年目に続いて、都道府県警察におけるネット詐欺被害についての相談、届出についてヒアリングと資料収集を実施し、SNSルートでの情報が詐欺の端緒になるほか、偽サイトやフィッシングを端緒とする詐欺も多いことが明らかになった。また、サイバー犯罪の内部犯行やサイバー攻撃など、企業や機関をねらった事例を分析した先行研究についても収集し、検討した。 さらに、セキュリティ産業と防犯対策について論説にまとめたほか、高齢者の特殊詐欺について学会発表等を行った。そのほか、隣接分野の心理学研究者や実務家による防犯教育等、実践的な研究について、学会参加を通じて資料収集と意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、昨年度に計画した通り、量的調査の実施に向けた検討を進めた。初年度から継続して進めた文献収集をふまえて検討した枠組みの1つとして、インターネット利用者のライフスタイルについて、量的調査で着目することとした。研究代表者を中心に、ネット詐欺を含むサイバー犯罪の被害の質問項目を策定して量的調査を実施した。その上で、インターネット利用者のネット利用の多様性等のライフスタイルと被害について分析し、ネット利用の多様性と被害との関連が示唆された。また、ヒアリングや資料収集からは、SNSルートでの情報、偽サイトやフィッシングなど、近年における詐欺の端緒の特徴について示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、量的調査にもとづいてインターネット利用者のライフスタイルについて分析を進めたが、それ以外の角度からの検討が課題となる。このため、本年度の調査で取り扱ったインターネット利用者のライフスタイル以外の要因についても明らかにするために、ウイルス対策ソフトの導入やサイバー防犯教育などの防護性と、被害等との関係についての分析をはじめとして、新たな角度からの分析に適した内容の調査を次年度に検討する。また、本年度は、主に量的調査に注力したため、質的分析等をどのように行うかについて、防護性等についての量的調査とともに、次年度に検討する。
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