Project/Area Number |
22K01227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 05060:Civil law-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
生駒 俊英 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(総合グローバル), 准教授 (00514027)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 子どもの貧困 / 養育費不払い / 養育費立替制度 / 養育費 |
Outline of Research at the Start |
現在、法制審議会(家族法制部会)において、離婚に伴う子の養育問題が議論されている。数ある養育問題の中の一つとして、「養育費不払い問題」が存在する。養育費は、明日を生きるため、将来を築くための費用であることからも、この問題の重要性が窺える。この「養育費不払い問題」の解決方法の一つとして、考えられるのが「養育費立替制度」である。そこで、「養育費立替制度」導入にあたり、2017年に大改正が行われたドイツの「扶養料立替制度」から示唆を得るべく、本研究課題を設定した。 また本研究は、“離婚と子の福祉”という大きなテーマの下に位置付けらる。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度、わが国の養育費不払いの実態を把握するために、国レベルで実施されている調査(全国ひとり親世帯等調査結果報告、「協議離婚制度に関する調査研究業務」報告書等)を整理するとともに、福井県におけるひとり親家庭の養育費の取決め状況等についてアンケートおよびヒアリングを実施した。アンケートは、前記の国レベルで実施されている質問項目を参考に、アンケート項目を作成し、福井県のひとり親支援団体に御協力をいただき実施した。全部で27名からの回答があり、特に自由記述には多くのご意見を頂けた。また、アンケート回答者の中から4名の方に御協力を頂き、ヒアリングを実施した。ヒアリングは、それぞれ個別に1~2時間程度かけて養育費の現状について意見を伺った。協力者からは、それぞれ異なる問題を抱えており、個別的な対応が必要であることが理解できた。 また、今年度は、研究者・裁判官・弁護士が研究会会員である「関西家事事件研究会」(2023年11月 立命館大学梅田キャンパス)において、本テーマについて発表する機会にも恵まれた。研究会では、特に実務家の先生方から貴重なご指摘を頂くことができた。 その他、法制審議会家族法制部会において、離婚後の子の養育に関する議論が進められており、部会における議論を読み進めた。養育費の分野においては、新たな制度として法定養育費制度について議論されており、本研究との関係でこの先の議論にも注視したい。 ドイツの扶養料立替制度については、国が2018年に提出した報告書を中心に、2017年改正後の評価に関する論文を中心に読み進めた。改めて改正点を整理するとともに、改正後に指摘される問題点について着目して研究を進めた。裁判例についても2017年改正後の裁判例を中心に、雑誌「Zeitschrift fur das gesamte Familienrecht」から網羅的に読み進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、わが国の現状を把握し、研究会での発表を行うことができ、研究を予定通り進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も、基本的には申請の際に記載した研究計画書に沿って研究を進めるものとする。 当初予定していた海外での資料収集等は実施できるか不確定であるため、可能な限り電子ジャーナル・データベース等を利用して研究を進める。 来年度は、今年度の研究を論文という形に仕上げることとしたい。
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