Project/Area Number |
22K01302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
辻 琢也 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (20227391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 辰雄 一橋大学, 大学院法学研究科, 准教授 (90909558)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | コンパクトシティ / 行政学 / 国際比較 / 都市経営 / 固定資産税 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、国内3都市、国外3都市を対象に、①人口・地価等の地区メッシュ単位のミクロ分析、②固定資産税動向、③コンパクトシティ戦略に係る規制と関連事業、④コンパクトシティ戦略が不動産取引価格・都市財政等に与える影響、⑤固定資産税に係る方針と行政体制、の総合分析を行い、(a)超高齢社会の都市構造と都市財政にみられた変化一般(b)コンパクトシティ戦略が生み出した成果と課題(c)都市構造集約化状況と不動産取引価格、財産課税の動向(d)財産課税の多寡の観点からの都市構造集約化のあり方、を考察し(e)コンパクトシティ化に効果的な財産課税や土地利用規制、住宅コントロール手法などを明らかにする研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国内外の都市の総合分析を通じ、超高齢社会の都市構造と都市財政にみられた変化一般の確定、コンパクトシティ戦略が生み出した成果と課題の抽出、都市構造集約化状況と不動産取引価格、財産課税の動向の整理、財産課税の多寡の観点からの都市構造集約化のあり方の考察をし、コンパクトシティ化に効果的な土地・家屋等の財産課税や公共交通機関、土地利用規制、住宅コントロールのあり方などを、コンパクトシティ戦略として結論することを目的としている。 2022年度は、国内では宮崎市、富山市、国外ではフランスの調査を行った。宮崎市における調査では、中心市街地活性化施策が中心市街地に「賑わい」を生み出しており、中心部へのマンション建設も積極的に行われている実態と、優良な農地と都市との境目の維持の重要性を確認できた。富山市における調査においては、コンパクトシティ施策が必ずしも中心部への人口集積を促しているとはいいがたいという実態を確認できた。その一方で市町村合併により市域が拡大する中でも地道なインフラ整備により「住みよさ」の土台となる都市基盤の充実が図られている実態も明らかとなった。フランスの調査においては、ナント市における人口密度の高まりは、高い出生率とパリなどの大都市からの大幅な社会増を要因としていることが明らかとなった。その反面、人口集積の速度に住宅供給の速度が追い付いていない状況もあり、さらに「気候変動対策・レジリエンス強化法」の制定がこうした状況をさらに強めていくことが予想されることも明らかになった。また、フランスの不動産課税の課税手法の詳細も確認できた結果、上述のような要因により不動産価格が高騰する中においても、不動産税は比較的安定して推移している状況も確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に当初の計画どおり、国内2都市と国外1都市の調査を行うことができた。特にフランスへの調査出張において確認した「気候変動対策・レジリエンス強化法」については、土地の利用とカーボンニュートラルを結びつける新たな視点を得ることができ、来年度以降の研究の軸を作ることができた。 ただし、新型コロナウイルス感染症とウクライナ情勢による原油価格高騰の影響もあり、航空券及び宿泊費が高騰し、フランスへの調査費が想定を上回ったため、2023年度の国外調査の対象については2か所から1か所に変更する必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は2か所から1か所となった国外調査先について、土地の利用とカーボンニュートラルが都市経営に与える影響という研究の新たな軸も考慮の上で再選定し、その調査及び国内都市のさらなる分析を進める。また、2022年度に得られた知見についての整理も並行して行う。 2024年度は成果とりまとめ・成果の公表を目的として、過去2年間に収集したデータを基に、国内都市における実証調査、各種学術誌への投稿や講演等の機会を通じた成果の公表等を行う。
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