Project/Area Number |
22K01309
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
|
Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
村井 良太 駒澤大学, 法学部, 教授 (70365534)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 佐藤栄作 / 1970年 / 経済的大国 / 石油危機 / 西側経済協調 / ノーベル平和賞 / 大学紛争 / 沖縄返還後の日本 / 自民党 / 「経済的大国」論 / 新冷戦 / 冷戦終結 |
Outline of Research at the Start |
吉田茂の選択として理解されてきた戦後日本の外交・安全保障路線(軽軍備・経済中心・対米防衛依存)は、佐藤栄作政権による、経済的大国になっても軍事的大国にならないという高度経済成長後の選択(「経済的大国」論)ではないか。本研究は、佐藤の選択とそれがその後の25年間(1970~1995年)にどのように受け継がれ、変容していったのか、石油危機、新冷戦、冷戦終結に注目して、政治外交史的に検証する。そのために資料や文献を集め、長期的視野に立って考察し、内外の研究者と対話する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は1970年に佐藤栄作政権が表明した、良好な日米関係を基盤として経済大国になっても軍事大国にならないという方針(本研究では「経済的大国」論と呼ぶ)が、内外のどのような壁に直面し、修正されながらも引き継がれていったのか、2度の石油危機、新冷戦、冷戦終結という三つの国際変動要因に注目して1970年代から1995年までを対象とする政治外交史研究によって検証することを目的としている。本年度の計画では、第1の国際変動要因である石油危機と西側の経済協調を史的に検証すると記していた。 1.計画に沿って1970年代に関する史料や文献を集め、現在の研究状況の理解に勉めた。三木武夫政権やそのもとで外相を務めた宮澤喜一に関する一次資料がまとまった形で公開されるようになっており、新たな研究も相次いでいる中で、そのフォローアップに勉めた。 2.課題の基礎となる冷戦について、初年度に引き続いて様々な文献を収拾し、読んでいった。また、この時期を分析する上で有効と考えられるワールド・ヒストリー/グローバル・ヒストリーについて方法論的な考察を継続した。さらに、オーラル・ヒストリーについても本研究課題との関係で多くの重要な蓄積があるので、そのフォローアップにも務めた。 3.本年度は石油危機や西側協調に関する現在の研究状況の吸収に勉めるとともに、1970年の日米安保条約自動延長への政権の対処や、田中角栄政権下で推薦を行った1974年の佐藤のノーベル平和賞受賞について、資料収拾を含めて調査と考察をさらに進めた。ノーベル平和賞に際しても英国のウィルソン元首相を意識していたことは興味深い。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では海外調査や海外での研究者との交流を早期に行うことを想定していたが、新しい研究テーマでもあって調査研究を進める中で未だ基礎的作業が続いている。それは5年計画で申請した意味でもある。円高基調である中、十分焦点を絞った海外調査を行おうと考えれば国内での調査研究を優先することにもなり、海外の研究者と国内で交流・意見交換する機会もあった。このこともふくめておおむね順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
1970年代の石油危機への対応についてさらに理解を深めるとともに、計画に沿って新冷戦など1970年代末から1980年代初めの分析に入っていきたい。公表できるものは成果として研究をまとめ、発信していきたい。
|