Political Meaning of Economic Freedom in Soviet Russia
Project/Area Number |
22K01328
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
河本 和子 一橋大学, 経済研究所, 研究員 (50376399)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ソ連史 / 計画経済 / 信用 / 割賦販売 / ソ連政治史 / 社会主義 / 消費 / 耐久消費財 |
Outline of Research at the Start |
社会主義国家ソ連は、計画経済を採用して経済活動をその支配下に置きつつ、個人の財産権を社会主義の名で肯定し、かつ、一定の範囲で自由な経済活動を許した。すなわち、自由主義を採用しないソ連の政治体制は、社会主義を根拠に個人の自由を認め、同時に制限した。本研究は、こうした両義的な性格をもつ社会主義政権下での個人の経済活動を、耐久消費財の購入という具体的な対象を中心に分析することによって、ソ連の政治体制の特質を明らかにすることを試み、それが自由主義体制の特質とどのように異なっているかに迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年3月24日に、一橋大学経済研究所ロシア研究センター・経済制度研究センター・共同利用共同研究拠点共催コンファレンス「世界転換期における新興市場」において、「フルシチョフ期ソ連における割賦販売の開始」と題する報告を行った。同報告は、計画経済を採用したソ連において割賦販売制度が導入されたことの意味、制度化の特徴などについて論じた。計画経済は経済的自由を高度に制約するが、政府は、購買力および消費の自由を高めるという意味で資本主義国と同様の意義を持つ割賦販売制度を、生活水準向上を正当化要因として導入し、この際、必要な信用を最終的にすべて国家に帰着するよう制度を設計したことが明らかとなった。本報告は、本科研のテーマの前提となる研究目標を持つ科学研究費補助金基盤(C)「社会主義体制における個人の経済活動と自由」(課題番号19K0149)の成果でもある。 また、2022年12月27日、「冷戦期科学技術政策の変容に関する国際比較研究―スプートニク事件を転換点として―(科学研究費補助金基盤研究(B)研究代表者:松村史紀)」の研究会において、「普通の人のスプートニク:マスメディアは何を人々に理解させようとしたか」と題する報告を行った。この報告で、スプートニク打ち上げ後のソ連の新聞による報道の特徴について論じた。このうち、衛星打ち上げについて解説する科学者たちが、科学の発展と生活水準の向上とを結びつけて論じた点は、本科研で明らかにした。 2022年度に予定していた資料収集は、2022年2月にロシアがウクライナに対して侵攻を開始したために叶わなくなった。したがって、一橋大学経済研究所資料室で関連する文献と、近年刊行された書籍を購入した。このほか、ロシアの論文・雑誌データベースで関連の文献を集めた。いずれの文献・資料も上記二つの報告で用いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、日本を含むいわゆる西側諸国が厳しい対ロ制裁を打ったことにより、ロシアにおいて資料収集をすることが不可能になった。さらに、利用を予定していたデータベースの1つである「法の科学」は、有料化に伴いロシア国内で発行されたクレジットカードしか受け付けなくなり、事実上使用不能となった。 ゆえに、まずは一橋大学経済研究所資料室で基本的な文献および資料を収集した。加えて、ロシア語論文データベース「サイバー・レーニンカ」や、新たに発見した新聞・雑誌のデータベース「エレクトロネクラソフカ」(ネクラソフカ記念図書館電子版サイト)を利用した。 こうした工夫により、上記二つの報告が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
戦争が終わる様子はなく、2023年度においてもロシアでの資料収集の見込みはない。代替地を検討するが、モスクワにソ連全体の情報が集積されるため、代替地での資料収集が実現したとしても当初予定したような質と量の情報を入手することは困難だと予想される。したがって、公刊資料とアクセス可能なデータベースを用いて調査を行う。 まずは既に行った報告を原稿化する。さらに、消費活動に関する規制とそれからの逸脱について文献での調査にとりかかる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)