Project/Area Number |
22K01339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06010:Politics-related
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
清滝 仁志 駒澤大学, 法学部, 教授 (70294866)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 政治思想史 / 民主社会主義 / 社会主義 / 自由主義 / 民社党 / オーストラリア労働党 / カナダ / 社会民主主義 |
Outline of Research at the Start |
日本における社会民主主義運動を推進した研究者組織である民主社会主義研究会議(1960-1993)における活動内容・組織実態・政治的影響を関連文書の分析および関係者のインタビューによって解明する。この組織に集まる現実主義的知識人の活動の分析を通じ、日本において西欧社会民主主義的主張が党派を越えて政府・与党や保守論壇にも共有されているという日本独特の言論構造を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
23年度はシドニー大学に在外研究。本研究課題は他の先進国の知的状況と対応することに注目し、この観点からとくに豪との比較で小論を執筆。 本課題と直接関係のあるものとして『自治レポート』(富士社会教育センター)において公表。「語られざる民主社会主義の先人(9)南半球の民社党」(2023年5月)、「語られざる民主社会主義の先人(10)カトリックと民主社会主義」(2023年8月)、「語られざる民主社会主義の先人(11)冷戦下の現実主義と理想主義の対決」(2023年11月)。50年代に労働党から分化した民主労働党とその知的指導者であったB・A・サンタマリアを紹介している。さらに「語られざる民主社会主義の先人(12)田久保忠衛」(2024年3月)では、今年逝去した田久保はもともと民主社会主義研究会議の一員であり、民主社会主義者としての側面に注目した。 豪政治の論文で本研究と関係あるものとして『改革者』(政策研究フォーラム)の次の小論を公表。「似ているけど違うオザナダ」(2023年8月)、「南の島は小さなイギリスと羊の楽園?」(2023年10月)、「かつてオーストラリアは日本が嫌いであった」(2023年11月)、「憲法改正の国民投票は否決される」(2023年12月)、「新世界における理想と現実」(2024年2月)。 研究報告として「労働と政治」(2024年2月、政策研究フォーラム「労働運動と政治」研究委員会、オンライン)、「労働運動と民主社会主義」(2024年3月、政治労働史研究会、友愛労働歴史館)をおこなった。日本の労組運動と政治との関係、社会主義政党とそれを取り巻く日本独特の政治構図を解説した。さらに報告「中村菊男 政治の非合理性に挑んだ改革者」(日本国史学会、2024年3月、日本経済大学渋谷キャンパス)では昨年出版した単著をもとに民社知識人の知的活動を具体的に説明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
在外研究中であり、国内でのインタヴューや資料収集が十分にできなかった。一時帰国の2024年の3月に研究発表、インタヴューや資料・情報収集を集中して実施した。研究全体としては当初想定したよりも広範な視野からの成果が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
カナダに在外研究の機会を生かし、先進国の同様な政治的潮流との比較の視点を加える。日本の過去における政治文脈の掘り起こしにとどまらず、当時の国際状況や日本の特殊事情を他国の例を照らし合わせることによって、総合的・国際的な意義をもつ研究内容となることをめざしている。
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