US Military Intervention and War Reparations-Damage and Aftermath to Reconstruction in Post-Conflict Countries
Project/Area Number |
22K01372
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 06020:International relations-related
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
福富 満久 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90636557)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 戦後賠償 / 経済制裁 / イラク侵攻 / アフガニスタン侵攻 / 復興支援 / 軍事介入 / 大量破壊兵器 / 国際政治 / 平和構築 / 内戦 |
Outline of Research at the Start |
9.11米同時多発テロ事件後に米国は英国とともに、イラク、アフガニスタンに軍事侵攻した。本研究は、戦後賠償はいかなる論理で行われているのか、またその後のインパクトについて包括的に研究することを目的とする。米国に侵攻されたイラクやアフガニスタンは、援助という形で復興支援がなされているが、それは正義にかなったものなのか。国際秩序の安定のためには、戦後賠償の公平性、インパクト、問題点を探り、新たなる紛争を回避していくことが重要だと考える。本研究で、そのための道筋を提示することを最大の目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1991年の湾岸戦争以後のイラクが受けた経済制裁の余波、2001年アフガニスタン侵攻、2003年の米英によるイラク侵攻以降の経済支援などの影響を明らかにすることを目的としている。 2023年度は、中東・北アフリカ(MENA)でなぜ戦争が多いのか、改めて計量的・地政学的に調査し、以下に報告した論文にまとめた。MENAは、最も紛争が起きやすい地域の一つである。中東戦争(1948年~1973年)、パレスチナ・イスラエル戦争(継続中)、レバノン内戦(1975年~1990年)、1991年の湾岸戦争など、西側諸国が介入した武力紛争の結果、この地域は重大な政治的混乱に見舞われた。 2001年の米国同時多発テロは2001年のアフガニスタン戦争、2003年のイラク戦争を引き起こし、イスラム原理主義勢力との対決が国際社会や中東の主要議題となった。アフガニスタンとイラクに米軍が駐留してから20年が経過したが、これらの国々は依然として政情不安に悩まされている。さまざまなデータを用いて中東の政治的不安定の原因を実証的に分析した結果、こうした戦争が直接的に社会に影響を及ぼしただけでなく、イギリス、フランス、イタリアの植民地であった経験が社会に悪影響を及ぼしたこと、また、戦時中のアメリカとソ連の間の地理的位置が重要であったことなどもわかった。米ソ冷戦はさまざまな悪影響を及ぼした。米国はソ連陣営に勝つために中東で暗躍したからである。一方で、石油経済による製造業の弱さ、高い失業率、民主主義の欠如も政治的不安定の重要な説明変数である。米国にとって中東は武器輸出に欠かせない。こうした要因により、中東は近年地政学的な危機に直面している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度においては、イラクで何が行われたのかを英国側の前述したチルコット調査報告書から読み解くことで、客観的に、米国視点からではない戦争の理由、行程、理念、戦略、政府間交渉の結果などの理解を進めてきた。2023年度においては、実証研究を進める上で計量分析に必須である統計ソフトRの理解を進め、中東全域の経済・社会データなども米・デューク大International Crisis Behaviorインデックスや、米・ハーバード大のInterstate War Battle Datasetなどを駆使して論文執筆に利用することができた。その成果は、Oil or geopolitical issues? : Quantitative rethinking of political instability in the Middle East and North Africa, GeoJournal, Vol 89, Springer, article number 55, (2024) 24 February 2024. に掲載されている。
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Strategy for Future Research Activity |
米国政府は財務省発行の外国資産管理規則に基づき、外国に対して経済制裁を発動する権限を有している。財務省は近年、制裁対象国や制裁の概要を公表している。対象国はキューバ、イラン、イラク、北朝鮮、スーダン、シリア、ジンバブエ、ベラルーシ、イエメン、ソマリア、リビア、コンゴ民主共和国、ロシア、ベネズエラ、レバノンなどだ。2024年度は、これらの経済制裁は正当化されるべきなのかを精査する。その分析をふまえた上で、イラクとアフガニスタンでどのような影響があったのかをさらに細かくデータを集めて実証的に分析する。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
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[Book] 蔑まれし者たちの時代2024
Author(s)
福富 満久、ベルトランド・バディ
Total Pages
232
Publisher
東信堂
ISBN
9784798918846
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