強制力を持つ中央政府がない環境における公共財供給:新たな気候変動対策制度の提案
Project/Area Number |
22K01440
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
七條 達弘 大阪公立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40305660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三谷 羊平 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70647172)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 気候変動 / コミットメント / メカニズムデザイン |
Outline of Research at the Start |
気候変動の問題は、強制力を持つ中央政府がない環境における公共財供給の問題であると考えることができる。本研究は、先行研究のGerber and Wichardt (2009)を発展させた新しい制度について、理論および実験の両面において、その性能を検証することを目的とする。まず、理論研究を進める。理論的によい性質を持つ制度であっても実際にはうまく働かない可能性があるため実験研究によって制度のさらなる性能の検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、気候変動に対する適切な対策が必要であるが国際的な中央政府が存在せずグローバルな公共財供給が困難であるという現状を前提に新しい気候変動対策制度の可能性を分析した。この研究では、社会的ジレンマ環境で、中央政府が存在しないという従来から指摘されている問題だけではなく、(i)政権の入れ替わりがあるため国の政策決定者の割引因子が極端に低い場合があることや、(ii)排出量削減努力の環境改善効果がすぐには現れず、割引因子が極端に低い意思決定者に排出削減を行わせることが困難となる、という問題を追加的に取り扱った。 そして、本研究が提案する新しい制度の下では、一定の条件が満たされる場合には、政策決定者の割引因子がどんな値であっても、制度で決められた契約が遵守され全員が参加し、目標とする状態が実現する均衡がある事を示した。先行研究の多くの制度は、割引因子が低い場合に目標を達成できなかったことに比べ、本研究の提案する制度は、割引因子が低くても良い性能を発揮できる特徴がある。また、この結果を得るためのパラメータ範囲は広く、例えば、1期間の環境改善による利得の増分が、1期間の貢献コストの増分よりも1桁小さい場合でも、成立することを示した。全体的に、先行研究の制度よりも広い範囲で有効であり、先行研究の制度に比べて優位性があることを示した。 その成果は、SEEPSのワークショップおよび気候変動セミナーで報告した。また、その成果は、ディスカッションペーパーにまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論研究を進め、ワークショップおよびセミナーで報告をした。また、ワーキングペーパーを作成した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の始めに学会報告を予定している。また、論文を完成して学術論文として投稿する予定である。実験準備も進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)