A Study on Propagation Mechanisms of External Shocks through Supply Chain Networks of Multinational Firms
Project/Area Number |
22K01482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07040:Economic policy-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松浦 寿幸 慶應義塾大学, 産業研究所(三田), 准教授 (20456304)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 海外直接投資 / サプライチェーン / 経済ショックの波及メカニズム / 多国籍企業 / 生産ネットワーク / 国際的生産調整 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近年、サプライチェーンの効率性と強靭性の両立に関する議論が注目を集めていることを踏まえ、企業間の異質性に焦点を当て、多国籍企業のサプライチェーンを通じた外的ショック波及のパターン・メカニズムおよび、その影響の詳細を明らかにすることを目的とする。また、複数地域に拠点を持つ多国籍企業を対象に、外的ショックの第三国の拠点に対する影響についての分析も本研究の特徴の一つである。多国籍企業の現地法人レベル・データによる実証分析から、サプライチェーンの強靭化についての政策的含意を導くことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年、米中貿易戦争や新型コロナウイルス感染拡大によりサプライチェーンが寸断されるリスクが顕在化し、サプライチェーンの効率性と強靭性の両立に関する議論が注目を集めていることを踏まえ、多国籍企業のサプライチェーンを通じた外的ショック波及のパターン・メカニズムおよび、その影響の詳細を明らかにすることを目的とする。1年目である2022年度は、以前から準備していたASEANのFDIについての予備的な分析を国際学会East Asian Economic Associationで発表した。この研究では各種集計データ、および企業レベル・データを用い、日中韓、およびASEAN諸国の対内直接投資、および対外直接投資の動向を記述統計により整理し、Bilateral Investment TreatyやFTAの影響などに注目した計量的手法により分析している。もう一つ、日本の企業・事業所レベル・データを利用して、中国輸入浸透率上昇に対する日本企業の対応について分析した論文をディスカッションペーパーとして取り纏めている。この論文では、雇用調整と製品転換に注目して、中国輸入浸透率の上昇に対しての企業の対応を分析した。 さらに、2022年度は多国籍企業のサプライチェーンの強靭性を分析するにあたり欠かせない経済産業省「経済産業省の海外事業活動基本調査」、「海外現地法人四半期調査」の調査票情報の二次利用を申請した。パネルデータを構築し、米中貿易戦争の影響で在ASEAN日系現地法人の輸出動向にどのような変化がみられたのかについてPreliminaryな計量分析を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は新型コロナウイルス感染拡大が大分落ち着いてきたとはいえ、多くの国際研究集会や研究打ち合わせが引き続きオンラインで開催されることが多かった。こうした状況であっても、さまざまな工夫のもと、研究発表の機会を確保したり、国際共同研究の打ち合わせを継続することができた。2022年度は以前から準備していた予備的な分析を国際学会で発表したほか、政府統計の調査票の二次利用で取得した調査票情報でデータベースを構築し、計量分析を開始している。この分析結果は2023年度の早い段階でディスカッションペーパーとして公開できる見込みである。これらの多国籍企業の現地法人レベル・データによる実証分析から、サプライチェーンの強靭化についての政策的含意を導くことを目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度から取り組んでいる経済産業省の「海外事業活動基本調査」、「海外現地法人四半期調査」の調査票情報の二次利用データによる実証分析をディスカッションペーパーとして取り纏め学会などで報告し、学術誌への投稿を急ぐ。加えて、現在進めている日本の海外進出企業のデータと中国工業統計を接続したデータベースをいち早く完成させ計量分析を進め、ディスカッションペーパーの執筆を開始したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)