Philosophy-based management underlying sustainable growth: toward identity work management theory and its verification
Project/Area Number |
22K01635
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
王 英燕 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (10456759)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | アイデンティティ・ワーク / 理念 / パラドキシカルな視点 / 改定 / 理念型経営 / 創業者精神 / SELサイクル / 持続的な成長 / 理論構築と検証 |
Outline of Research at the Start |
本研究は理念型経営の企業がどのように持続的な成長を維持しながら価値創造を促進するのかを、企業全体及び職場内部のアイデンティティ・ワークのダイナミズムの探求を通じて解明する。更に、実証研究の結果を踏まえて、持続的な成長を支える理念型経営の実践に導くためのマネジメント施策を国内外に提案する。企業成長と価値創造の視点を新たに加えて組織と個人のアイデンティティ構築のダイナミズムを解明しようとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2年目の研究は理論研究と事例研究の両方を中心に行った。理論研究では、組織アイデンティティ・ワークを展開する上で新たなパラドキシカル視点を導入するアプローチを検討した。事例研究では理念改定によるアイデンティティ・ワークの分析を行った。具体的には以下である。 理論研究では、組織アイデンティティの概念と性質を踏まえて、パラドキシカルな視点を導入するIWマネジメント手法を提唱した。具体的には、ラベル主張のパラドックスという問題に対して、「意味の空洞化から合意迄の収斂」、「アイデンティティの数と関係性の管理」の二つIWを実施する。時間軸のパラドックスに対処するためには「集団的記憶を現在と未来に繋がる」、「過去を部分的に忘れる」の2つのIWが有効である。継承と革新のパラドックスに対処するために、「暫定的なアイデンティティ形成」と「アイデンティティの軌道修正」の二つIWの有効であることが分かった。最後に、部分と全体のパラドックスに対処するためには、「異端児から親への逆襲」と「異なるレベルのアイデンティティの相互作用」の二つのIWが効果的である。 事例研究では、オムロンの理念改定の事例を通して行ったアイデンティティ・ワークの詳細な分析により、アイデンティティの軌道修正というダイナミックな動的プロセスを検証した。新理念が新たなシェアード・アイデンティティとして定着するまでの経緯を追跡調査した。分析の結果、国際化が進むにつれて、現実と理想とする方向性とのギャップに気づいた経営陣はアイデンティティの軌道を修正した。社会的価値に関する意識の高まりと、「守り」から「攻め」の経営に切り替えた時の姿勢変化が二度の改定の背景にそれぞれ存在していた。理念改定におけるIWプロセスを詳細に分析することで、まだ蓄積の少ないアイデンティティ・マネジメント分野の知見を深めると同時に、新たな研究の方向を模索した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目に理論研究と事例研究の論文を一本ずつ出版したため、概ね予定通り研究が進んだと思われる。また、当初2年目に定量研究のためのパイロット調査を進める予定であったが、パイロット調査のみで論文にまとめるのは難しいため、この部分の定量調査の業績はまだ発表できていない。来年は引き続き調査を行い、質的研究以外に、定量分析の論文を投稿、出版する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目の研究は質的調査と量的調査の両方をさらに進める予定である。 質的調査では、組織の理念実践と個人の理念実践についての具体的な状況をリーダーがどのように認識しているのかということを、共起ネットワーク分析を活用して、組織と個人の理念実践の構成次元を探索する。リーダーが認識する組織の理念実践と自らの理念実践のカテゴリーと構成次元を本人の記述内容から分析する予定である。また、センスメイキング理論を用いて、組織の理念実践がどのようなプロセスを経て個人の理念実践と結びついているかの考察を行う。 定量調査では、主に組織アイデンティティがどのようなメカニズムでリーダー・アイデンティティに影響し、さらにリーダーの組織行動に影響するかの検証を行う。具体的には、組織アイデンティティの中核性、独自性と持続性の三つの性質に注目して、この三つの性質の相互作用がリーダーのアイデンティティ形成に及ぼす影響について検証を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)