事業転換における新領域探索のための文脈導出と事業再定義に関する研究
Project/Area Number |
22K01651
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
奥居 正樹 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (20363260)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 事業転換 / 異化 / 経路依存性 / 事業再定義 / 技術的価値の読み替え / 事業コンテクスト / 事業探索 |
Outline of Research at the Start |
本研究は市場構造の変化に立ち後れた中小企業が、組織存続のために従前とは異なる事業領域へ転換することで再成長を遂げるモデルの構築を目指すものである。業種転換には既存技術を拠り所として異分野へ展開する技術ドリブン型とそれ以外の非技術ドリブン型が考えられるが、いずれも社会が求める価値を既存事業とは全く異なる文脈から創出する点で共通する。そこで本研究では、コミュニケーションにおける意味解釈、とりわけコンテクストの読み替えがもたらす意味の変化に着目しながら、従前と異なる事業領域を見出すための新しい文脈の導出方法とその理論、それを用いた事業再定義の手法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は新しい事業領域を見出すための文脈の導出について文献調査を中心に取り組んだ。焦点を当てたのは、既存事業の深化と共に最適化される技術を異なる事業領域へ転換するための理論の探索である。 伝統産業企業の技術は長い時間をかけて成熟したスキルや知識であり、それは効率性や有効性を高めるために高度化・先鋭化してきた努力の賜物である。一方で、これはSydowら(2009)が指摘する経路依存性のロックインフェーズ、すなわち技術が発展する選択肢の範囲を徐々に排除することで高度化・先鋭化するパターンが自己強化的にフィードバックされ、それが持続的に再現されながら固定化し、問題が露呈しない限り代替えパターンが締め出された結果とも考えられる。このロックインフェーズから脱するには、選択肢を増やすか初期フェーズに戻って新たに経路を見つけ直すかのいずれかと述べる。しかし、その実現方法は明確にされていない。 Sydowらが指摘する初期化とは文学研究で議論される「異化」、すなわち慣習化して日常の中に埋没化する「同化」に対して、敢えて異なるコンテクストを背景にすることで普段とは異なる意味を導き出す「異化」と同じであると考えられる。この「異化」とは、Sklovskij(1917)が文学批評の方法として打ち出したものであり、視点をずらすことによって生気を取り戻すことである(Steiner,1984)。また建築学では「建築は既存環境から読み取った空間のコンテクストを反映させるべき」との考え方からコンテクストを読み替える技法として「異化」が秋元(2002)や岡田(2003)らをはじめとして議論される。これらの研究に共通するのは、視点をずらすことで新たなコンテクストを導き出し、従来とは異なる意味を見出すことにある。しかし何をどのようにずらすかという点についてはあまり議論が深められておらず、課題として残されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の課題である技術が持つ意味・価値の導出を読み替える理論とそのパターンの把握に対する先行研究レビューが進んでいる。またこれまでに実施した訪問調査の結果との親和性や妥当性の確認も予定どおり進んでいるため、おおむねね順調に進展していると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は第2の課題である文脈読み替えのための「収束と拡散」の実態と変相パターンの把握について文献調査を進める。それとともに国内企業を中心に訪問調査を行い、企業の事例調査に取り組む。これまでの調査から国内企業の技術ドリブンによる事業転換には大きく2通りのパターンが想定されるため、この点に関する訪問調査を行う。 コロナ感染症の世界的な流行もおさまりつつあるが、この疫病がもたらした企業への影響は大きく、今なお組織変更や担当者の異動などが生じている。予定していた調査でも様々な調整が必要になるため、その対応に取り組みながらスケジュールの遵守に努める。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)