税制と社会保障をめぐる女性家族従業者の集合運動の歴史的検討
Project/Area Number |
22K01653
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
宮下 さおり 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (30447586)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 自営業 / 税制 / 社会保障 / 社会運動 / ジェンダー / 家族 / インフォーマル労働 / 階級・階層 / 家族経営 |
Outline of Research at the Start |
家族従業者の低報酬性や社会保障体系からの排除は様々な国で広く見られてきた現象であり、その克服はジェンダー平等をめざす現代日本と世界に共通する社会課題である。本研究課題は、女性家族従業者が、自らの生活に直結する税と社会保障の体系に対していかなる要望を持ち、どのような運動を行ってきたかを明らかにする。この作業は、日本の社会組織の特徴を明らかにするとともに、政策構想の反省的基礎として、国際的な貢献が見込まれる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、戦後の中小企業団体とその婦人部が自営業層に対する税制と社会保障に対して出してきた要望とその論理を整理し、歴史的な概観を描き出すことを目的とする。そのことにより、家族従業者の低報酬性・インフォーマル性を変革および維持してきた政策的かつ社会組織上のしくみについて、日本の特徴を明確にする。 本研究では、そのために各商工団体の史資料を横断的に整理している。女性家族従業者の要求はいかにまとめ上げられ、運動として展開したのか、しなかったのか、彼女たちの要求とその実現・挫折の過程を、組織外の勢力および組織内部における男女間の認識の相違に留意し、明らかにすることが目標である。 本年度は集中的に戦後の資料を読み進め、特に税制に関して活発な発言を行い、小零細企業を組織してきた任意団体における活動や発言を整理した。その背景となる理論枠組や、資料を概観したうえでの主要な知見は論考「自営業のジェンダー分析」にまとめることができた。これらの団体は、家族従業者に対する給与を戦後一貫して大きな問題として取り上げてきた。彼らは申告納税に対応し、正しい納税者として生活と経営を分離し、帳簿をつけ、税務申告をする。事業収入には事業主とその家族の労働の成果が含まれている事実を示し、それらを社会に認識させ、税制上認めさせようとした。それは自分たちの労働をフォーマルな世界に組み込む動きであると見ることができる。家族労働が現在もなおインフォーマル性を色濃く保持していることは、こうした社会運動がどの程度進展しえたかという観点からも検討されなければならない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
資料の入手は順調に進んでいる。分量が多いため、精密な分析は今後の作業となる。
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Strategy for Future Research Activity |
資料の入手と整理について、今後も持続していく。今後は口頭発表を行うのみならず、中間報告的な論文発表も手掛けていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)