Project/Area Number |
22K01699
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
服部 泰宏 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (70560150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢寺 顕行 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (20582521)
新井 康平 大阪公立大学, 経済学研究科, 准教授 (30550313)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 人事考課 / 評判 / 人事データ / アンケートデータ / 組織内評判 / 統合的文献レビュー / 従業員の優秀さ |
Outline of Research at the Start |
近年,上司による人事考課を廃止あるいはそれが給与水準に反映されるウェイトを下げ,かわりに,当該社員に対する社内の評判を測定する事例が現れ始めている。例えば,人材の「優秀さ」を測定する仕組みとしての人事考課を廃止する代わりに,社内における評判を測定するといった試みである。 本研究は,上司による人事考課の問題が実践の側からも,研究の側からも提示され始めているということを前提に,人事考課と評判の関係を科学的に解明し,実践的な示唆を提示することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の報告において明記したように、当初設定した3つの研究課題のうち、「研究課題1: 上司による人事考課と周囲の社員による評判の相関,およびそれぞれの独立変数と従属変数を比較することを通じて,2種の評価の間の経験的な弁別性を明確にすること」について、とりあえずの発見事実を得ることができているわけだが、いずれも特殊性の高い2つの会社における発見事実であることから、発見事実の頑健性を担保する必要がある。この点をフォローするために、当該期間中に実施したのが、新たな企業における実証研究に向けた準備である。 具体的には、大阪に本社を置く大規模製造業A社との共同により、上記2社の調査のレプリケーションスタディを行うことが確定し、そのための準備が済んでおり、人的資本や心理的資本など個人が保有する資本を測定したアンケートデータなど、一部のデータについてはすでに取得が完了している。2024年度の前期において、人事データを含めた完全なデータを取得し、分析を開始する予定である。 なお2023年度においては、A社との共同研究のデザインをしたり、先方との調整を行ったいる合間に、すでに取得したデータを用いて3本の英語論文を執筆することができた。いずれも海外英文ジャーナルの投稿中であり、成果として結実するのは2024年以降になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度中に必要な文献レビューはほぼすべて終了しており、2023年度中には、更なる追加的なレビューを行うことができた。また上記の通り、20205年度までに実施する予定であった3つの研究課題のうち、すでに2つについて、暫定的ではあるが、回答を得ることもできている。2024年においては、この発見の頑健性を確認するべく、レプリケーションスタディを行うだけの余裕ができた。 以上より、研究の進捗は概ね順調と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度においては、大規模製造業A社との共同により、上記2社の調査のレプリケーションスタディを行う。先に述べた通り、すでに実施が確定し、準備が済んでいる。2024年度の前期において、人事データを含めた完全なデータを取得し、分析を開始する予定である。既存の調査のレプリケーションであることから、検証する問題については、これまでのものと同様になる。具体的には、上司が行う人事考課と組織内の不特定多数の人によって形成される評判の間の相関を確認すること、それぞれを規定する独立変数の異同を確認すること、これらを通じて、異なった種類の個人を「優秀」と検出する、組織内の2つの装置の実態を明らかにすること、である。
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