Project/Area Number |
22K01773
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07090:Commerce-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
水野 誠 明治大学, 商学部, 専任教授 (10361304)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 音楽スクリーミング / 熱狂 / ツイートデータ / ブランド / 潜在トピック / 職業威信 / 社会経済的地位 / 社会階層 / 顧客 / ファン / 購買履歴データ / 職業 / アイデンティティ / エンタテイメント / パッケージグッズ / マーケティング |
Outline of Research at the Start |
特定のブランドや製品・サービスに対して人並み外れた消費を行うだけでなく、周囲の消費者と活発にインタラクションを行い、影響力を発揮する比較的少数の顧客セグメントを「熱狂的ファン」と呼ぶ。本研究では、そうした消費者が市場成果に与える影響を複数の市場で実証分析するとともに、その背後にあるメカニズムを探求する。分析対象として、エンタテイメント(音楽コンサート、プロ野球)、パッケージグッズ(酒類)などを想定している。
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Outline of Annual Research Achievements |
当初計画していた音楽コンサートのチケット販売の顧客データが入手不可能になったため、昨年度は酒類カテゴリを中心にした購買データの分析を行う計画であった。しかし元々付与された予算の制約と海外出張費の高騰により、想定していた調査データを満足いく条件で購入することが困難になった。他方で、音楽スクリーミングサービスの利用データを運営会社から入手することが可能になった。消費における熱狂現象の研究対象として、音楽消費のデータは非常に適切と考えられるので、本研究の分析対象とすることにした。ランダムに抽出された個人レベルの再生データをについて、まずはデータの前処理や基礎的統計分析に取り組んだ。再生された楽曲、アーティスト、またユーザー別の再生回数にZipf分布が確認され、ロングテール・ビジネスモデルの検証という側面も付加されることになった。 一方、昨年度行ったツイートと職業-社会階層の分析については、第1に消費者のツイートに現れるブランドに対する言及(ブランドへの関心)を各Twitterユーザーのデモグラフィクスや社会経済的地位に回帰させる分析を行った。第2に、トピックモデルを用いてツイートの潜在トピックを抽出し、上述の分析と同様にユーザーのデモグラフィクスや社会経済的地位との関係を推定した。その結果から、職業威信だけでなく、職業のクリエイティビティや社会的必要性などが、ツイート内に現れる消費・生活上の関心と相関することが示された。その成果を国際的な計算社会科学会(IC2S2)や国内学会(行動経済学会)で発表した。なお、2番目のツイートに関する研究は、東京大学・瀧川裕貴氏との共同研究である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、予定されたデータの入手が困難になったものの、入手済みのデータが存在し、また新たになデータが入手可能になったため、若干の軌道修正を行いつつ研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においては、音楽ストリーミングサービスのデータ分析をいっそう加速させ、各種学会で発表するとともに、論文執筆を目指す。分析の方向としては、第1にサブスクリプション型のビジネスモデルという特徴に注目した顧客維持を目標とした分析を行い、第2に、音楽消費における熱狂現象を測定し、顧客維持におけるその役割を明らかにする予定である。 ツイートから見出されたブランドへの関心や潜在トピックと職業-社会階層の分析については、これまでの分析結果を論文としてまとめて、早い時期にジャーナルへ投稿することを目指す。
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