中堅・中小建設会社の業績管理会計システムの設計と運用に関する研究
Project/Area Number |
22K01815
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 07100:Accounting-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
菅本 栄造 青山学院大学, 経営学部, 教授 (40297073)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 業績管理会計システム / アメーバ経営 / 日次損益管理 / バランスト・スコアカード / 実行予算 / 中堅・中小建設会社 / 建設業 / マネジメント・コントロール |
Outline of Research at the Start |
本研究では、日本の中堅・中小建設会社の業績管理会計システムの設計と運用方法に関する実証的な研究を行う。これにより、これまで本格的な学術研究が蓄積されていない、建設業の事業特性を踏まえた的確な管理会計システムの在り方の解明に向けた、より大きな研究の一里塚とする。優れた業績管理会計システムを運用している全国の中堅・中小の総合建設会社を選定し、マネジメント・コントロール・システムの有力な概念フレームワークに基づき、業績管理会計システムの構築と運用方法およびそれを支える会計情報システムに関するインタビュー調査を丹念に実施するという研究方法を採用し、業績管理会計システムの内包充実化と外延拡充化を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、本研究者による過去の基盤研究(C)19K01993を会社規模・工種・管理会計情報・管理会計手法の面で発展させ、日本の中堅・中小建設会社の業績管理会計システムの設計と運用方法に関する実証的な研究を行うことを意図している。本研究の目的を実現するため、研究実施初年度である本年度においては、上記の基盤研究(C)との継続性を確保しつつ、主として次の3つの研究を実施した。 第一に、工程管理と連動して日次損益管理システムを運用している先進的な工事実行予算管理システム導入の効果発生メカニズムを解明するため、中小・零細土木一式工事会社(大分県、岡山県、高知県など)へのインタビュー調査を実施した。その研究成果の集大成の一部について、日本管理会計学会2022年度年次全国大会(開催校:明治大学)において自由論題報告「土木一式工事会社における日次損益管理システム導入の効果発生の論理と事例」を行った。さらに、「日次損益管理システムに関する文献研究」『産業經理』第82巻第3号および「日次損益管理システム導入の効果発生の論理」『青山経営論集』第57巻第4号の二つの論文を公表した。 第二に、中堅総合建設会社N社(大阪府)のバランスト・スコアカード(Balanced Scorecard)に関する研究を実施し、日本管理会計学会2022年度第2回フォーラム(開催校:専修大学)にて招待講演「中堅総合建設会社におけるバランスト・スコアカード構築」を行った。さらに、「建設業における目標管理制度とバランスト・スコアカード開発」『會計』第201巻第5号の論文を公表した。 第三に、建築一式工事株式会社Y工務店(三重県)の研究協力に基づいて、同社のアメーバ経営システムの実態に関して、インタビュー調査および経営会議(月次業績検討会)の傍聴を頻繁に実施した。その研究成果の一部を学会で発表するための準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたJコスト論による建築生産の収益性分析の研究については着手することができなかったものの、その点を除けば、当初の計画どおりに進捗している。 また、調査対象企業の全面的な研究協力の承諾が得られたことから、当初の計画では第二年度から開始することにしていたアメーバ経営システムに関する研究を早期に着手することができた。本研究課題の解明においてその意義は大きいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
第一に、日次損益管理システムを運用している先進的な工事実行予算管理システム導入の効果発生メカニズムを解明する研究成果の集大成として、学会報告を行って意見を聴取し、それを踏まえた最終的な研究論文を公表する。 第二に、フィロソフィーをベースとしたアメーバ経営システムの建設業の活用事例を記述するため、Y工務店(三重県)へのインタビュー調査および経営会議(月次業績検討会)の傍聴を継続実施し、その理論化を図る。そして、本テーマについて学会報告を行って意見を聴取したのち、中間的な論文を公表する。 第三に、建設業の業績管理会計システムの基礎を形成する工程管理と資金管理の側面も充実させるため、Jコスト論に基づく工事収益性の分析に関する研究を実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)