Project/Area Number |
22K01853
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山本 崇記 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (80573617)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | セツルメント / トインビーホール / イーストエンド / マイノリティコミュニティ / 住民主体 / 隣保事業 / 同和地区 / 人権 / 隣保館 / 部落問題 / 差別 / マイノリティ / 生活困窮 / 地域福祉 / 部落差別 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、地域福祉の源流とされる隣保事業/セツルメント運動に関する歴史社会学的アプローチを行うものである。国内に立地している公設・民設の隣保館/セツルメントセンターの幅広いアクションリサーチを行いつつ、歴史資料を活用し、近代以降における変遷を明らかにしていく。特に、融和問題/同和問題に特化していく戦前・戦後のプロセスと、イギリスに端を発するセツルメントと近世の因習を帯びた隣保相扶の特徴も持つ日本的隣保事業の共通点と差異を、それぞれ検討に付していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
前半期(2023年4月~9月)は、オックスフォード大学Nissan研究所に在籍し、世界初のセツルメント運動を生んだ同大学の関係資料の収集、読解を行った。特に設立初期に関する資料として、設立者のS.バーネットによるものや活動記録を記した年報などの原本を確認することができた。また、同大学図書館のデータベースを活用し、セツルメント研究の国際的展開についてもレビューをすることができた。 加えて、セツルメントが設立されたロンドン・イーストエンドに立地する「トインビーホール」における参与観察を継続し、現地でのデータ収集を行った。周辺のバングラディッシュコミュニティにおいても、度重なる調査を行い、セツルメント事業との関係性について検討を行った。その他、関連する「オックスフォードハウス」や他のマイノリティコミュニティに関する調査も刊行し、オックスフォード大学やロンドン大学、ハイデルベルク大学の研究者等との意見交換を実施した。 後半期は、日本におけるセツルメント/隣保館に関する現地調査を行い、主に、非同和地区におけるセツルメント事業(大阪府/岡山県)や民間ベースの事業(広島県)を含めて、幅広くデータ収集を行った。加えて、隣保館関係者に向けた研修や講演を通じて、研究成果について、特に、鳥取県、広島県、香川県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、静岡県などで、幅広く還元した。 その他、研究論文、エッセイ、民間助成事業報告書などにも執筆・寄稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
在外研究期間(サバティカル)を活用することができたことで、海外での参与調査を遂行することができた。また、国際的なセツルメント・ソシオロジーの成果を収集することができたことで、今後の研究の展開に向けても大きな知見を得ることができた。また、これまで同和地区隣保館を中心に研究を進めてきたが、様々な形態のセツルメント/隣保事業の展開について、日本における研究が予想以上に遂行することができ、多くの貴重なデータを得ることができたことは大きな成果であった。
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Strategy for Future Research Activity |
セツルメント/隣保事業に関する国際比較研究を進めるために、継続的に、海外(英国・米国)における調査を実施することが重要である。また、同時に、十分に調査しきれていない地域における隣保館調査においても、継続した取組みが必要である。特に、「住民主体」の形成という点がセツルメント事業の存在意義を決定付ける重要な要素であり、その点がマイノリティコミュニティでどのように展開してきたのか、という点からの歴史的・国際的なアプローチを強化する必要がある。その点で、日本における研究の水準を海外に発信する予定である。
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