Project/Area Number |
22K01873
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | National Institute of Technology (KOSEN), Kure College |
Principal Investigator |
木原 滋哉 呉工業高等専門学校, 人文社会系分野, 嘱託教授 (20259922)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 社会運動ネットワーク / 市民社会 / ベトナム反戦運動 / 環境保護運動 / 反公害運動 / ネットワーク / ベ平連 |
Outline of Research at the Start |
ベトナム反戦運動を担った「べ平連」は、典型的な「市民運動」として市民社会の形成に寄与したとされる。その際、ベトナム反戦というシングルイシューに取り組む社会運動が、ベトナム戦争終結後に、それ以外の多様なイシューを担うようになることで、市民社会は、さまざまな社会運動ネットワークから構成されることが見て取れる。 本研究の目的は、ベトナム反戦運動を中心とする社会運動ネットワークがどのようなものであるのか、さらにどのような社会運動ネットワークの形成に寄与しているのかを、さまざまな資料、さまざまなインタビューによって明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
1960年代の社会運動の中で「ベトナム反戦運動」は、中心的なイシューであった。まず第一に、反戦平和運動の担い手だけがベトナム反戦運動を担ったのではなく、反戦平和というイシューを担っていなかった社会運動もベトナム反戦運動にかかわった。また第二に、「ベトナム反戦」というシングルイシューを掲げて、はじめて社会運動にかかわった人びとも多数存在した。さらに第三に、1970年代にベトナム戦争が終結した後、ベトナム反戦運動にかかわった人びとのなかには、反戦平和運動を継続する人びともいれば、反公害運動や自然保護運動、国際連帯運動、日刊連帯運動、人権擁護運動などさまざまなイシューを担う社会運動へと分岐していった。 日本において反公害運動や自然保護運動が活発になったのも1960年代であった。例えば、自然保護運動については、各地の自然保護運動の担い手が、一堂に会して論議する「大会」が開催され、自然保護運動のノウハウ、情報を交換して、自然保護運動が活発になっていった。同時に、自然保護を共通のイシューとしながらも、例えば湿地保護など下位のイシューごとに集まる機会も増えていった。自然保護運動は、各地のさまざまな運動を結集するとともに、下位のイシューへと分化し発展していくという傾向を確認できる。 反戦平和運動にしろ、環境保護運動にしろ、他の社会運動とのネットワークのなかで存在している。それらのつながり、ネットワークがどのようなものなのか、類似したイシューごとのネットワークだけなのか、あるいは、異なるイシューを担う社会運動とのつながりはどれほど形成されているのか、そうした社会運動ネットワークのあり方は、日本の市民社会形成にどのような影響を与えているのか、これらの問題群については、今後さらに調査・検討しなければならない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、ベトナム反戦運動をはじめとする1960年代以降の社会運動のつながり、ネットワークの実態、その影響を明らかにすることである。ただし、2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で、インタビューなどをほとんど実施できなかったために、ほぼ文献調査を通じて社会運動のネットワーク形成について検討するにとどまってしまった。 文献を検討するのかで、社会運動ネットワークには、シングルイシューを軸にした社会運動ネットワーク、複数のイシューを軸にした社会運動ネットワーク、地域に根ざした社会運動ネットワークを抽出することができるだろうという作業仮説を立てることができた。 シングルイシュー社会運動ネットワーク、複数イシュー社会運動ネットワーク、地域に根ざした社会運動ネットワークという社会運動ネットワークの類型を前提にして、社会運動ネットワークの形成、発展、分化を検討することによって、社会運動が活発だったとされている1960年代から今日に至る、日本における市民社会がどのようなものなのかを明らかにする作業は、今後の課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
社会運動ネットワークの類型化(シングルイシュー社会運動ネットワーク、複数イシュー社会運動ネットワーク、地域に根ざした社会運動ネットワークという類型)の妥当性を検討しながらも、その類型を参照しながら、どのような社会運動ネットワークが形成されてきたかを検討することが、第一の研究課題となる。 そのうえで、社会運動の発展市民社会の発展が、社会運動ネットワークの形成、分化、発展によって、どのように影響されるのか、検討することになる。今年度は、文献の検討しかできなかったのであるが、今後は、必要に応じて、関係者へのインタビュー調査を実施していく予定である。 今年度のウチには、これまでの研究実績を踏まえて、ベトナム反戦運動における社会運動ネットワークの形成、発展、分化について、おおまかな見取り図を描くことができると確信している。
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