「限界芸術」化するアイドルの資料アーカイブ整備及び総合的なメディア文化史的研究
Project/Area Number |
22K01884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
辻 泉 中央大学, 文学部, 教授 (00368846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲増 龍夫 法政大学, 社会学部, 教授 (70134426)
塚田 修一 相模女子大学, 学芸学部, 講師 (50884144)
阪本 博志 帝京大学, 文学部, 教授 (10438319)
田島 悠来 帝京大学, 文学部, 講師 (10737555)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 限界芸術 / アイドル / アーカイブ / メディア文化 / ファン文化 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、アイドルというメディア文化が日本社会においていかに複数の当事者たちのコミュニケーションのプロセスの中で「限界芸術」として成立してきたのか、歴史的な過程を解明することを目指す。 理論的には「限界芸術論」を援用して文化産業論とファン文化論を架橋した総合的な視座を持ち、方法論的にも一次資料と二次資料を広く収集し多角的な視点から検討し、その上でこれらを整理したアーカイブを構築・公開し広く社会に還元することを目指す。 体系的・継続的な議論を行う場の整備を通して、有益な知見の数々や今後のアイドル文化の展望に関する議論を広く喚起し、本研究もまた「限界芸術」としての文化現象の発展に寄与することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
まず、本研究全体が目指すべき目標について記しておきたい。本研究が主たる対象としているアイドルとは、国際的にも広く認知された、日本社会に特徴的なメディア文化現象である。本研究は50年にも及ぶその歴史と社会的背景を、「限界芸術論」を援用し、文化産業論とファン文化論を架橋した視座から体系的に解明しようとするものである。 そのために、具体的には一次/二次資料を広く収集し検討しつつ、文化産業/ファン文化双方の当事者に対するオーラルヒストリーの聞き取りを行い、さらにはグローバルな規模のファンを対象にした国際比較アンケート調査を行う予定である。加えて、継続的な議論の場の構築を目指して、これらの資料と知見を整理したアーカイブを構築・公開し、関係諸機関や団体(ファンクラブ、芸能プロ、図書館など)とともに体系的・継続的な議論を行う場の整備を進めながら、アイドルというメディア文化の未来への展望を切り開いていくことを企図している。残念ながら、科研費申請額と比べて実際の交付額においては一定の減額があったため、いくつかのプロジェクトは断念しつつも、上記したような骨子は維持しながら、研究を進めていく予定である。 大きな計画としては、資料収集及びにその検討、さらにはオーラルヒストリー研究については毎年度、国際比較アンケート調査については最終年度に、それぞれ中心的に行う予定である。 ただし一年目に当たる2022年度は、依然として新型コロナウィルス感染症拡大の影響もやや残っていたため、一部予定通りに進みづらかった内容もあり、今後も含めて、適宜状況に合わせて、柔軟に研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の2022年度は、やや新型コロナウィルス感染症拡大の影響もあり、幾度かの会合は開催できたものの、オーラルヒストリー研究は十分に進めることができなかったため、むしろこれを切り替えて、日本国内の若者を対象にしたオンラインアンケート調査を実施して、ファン文化の実態を中心に掘り下げることとした。 加えて、特に二次資料を中心とした資料収集とその検討を重点的に行うこととし、その成果を論文にまとめた。
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Strategy for Future Research Activity |
二年目の2023年度は、引き続き資料取集とその検討を継続しつつ、状勢を見極めながら、適宜オーラルヒストリー研究や、オンラインアーカイブの整備・公開の準備作業、ならびに三年目に予定している、国際比較調査の準備を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)