Project/Area Number |
22K01997
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
安田 美予子 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (40340913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池埜 聡 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (10319816)
橋本 直子 関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (40585345)
市瀬 晶子 関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (50632361)
馬場 幸子 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60646818)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 質的研究方法 / ソーシャルワーク / 理論 / インタビュー法 / リフレキシビティ / 社会福祉 / 質的研究 / 雑誌論文 / 博士論文 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、質的研究による社会福祉学の研究の到達点と問題点、及び、社会福祉学における質的研究の特徴や役割や意義を、社会福祉系学会誌に掲載された質的研究論文、そして社会福祉系大学院で学位授与された博士論文を対象とした調査・研究をもとに明らかにすることである。さらに、これら論文の研究を通じて、その用いられ方の傾向や適切さ、研究の質(クオリティ)が十分省みられてこなかった社会福祉学における質的研究の実践を批判的に振り返り、社会福祉学で質的研究法による優れた研究を生むための研究、大学院教育、社会福祉系学会が解決するべき課題と課題克服に向けた方法を提言することも目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究成果のひとつは、この研究課題において、社会福祉の中でもソーシャルワーク、あるいは、社会福祉実践に関する現象を対象に質的研究方法を用いた論文を取り上げるというように、研究対象とする論文を限定した点である。これは、研究代表者・分担者が社会福祉系学会誌に掲載された過去の十数本の論文を読み込み、その論文が、①質的研究方法、②量的研究方法、③混合研究法、④その他の選択肢の中で、どの方法によって研究されているのか判断し、その結果を研究会活動を通じて検討することによって行われた。学会誌に掲載された論文の中で、議事録・雑誌・法律案や機関・政府文書等の資料が用いられた社会福祉の歴史や政策・制度・法律にかかわる論文は、質的研究方法による論文とみなしうるかどうか、研究会メンバーによって解釈が異なっていた。この点について関連文献を検討してみたものの、ソーシャルワークに関する種々の現象を対象に質的研究方法によって研究してきた代表者・分担者が、社会福祉の歴史や制度・政策・法律という研究領域で用いられている上記の研究方法を質的研究方法と断定するには知識や研究経験が不足している。よって、研究対象の現象をソーシャルワーク等と限定したが、それにより、より精緻で厳密な研究ができると考える。 もうひとつの成果は、十数本の論文を読み込む中で、社会福祉系学会誌の質的研究方法による論文には、①質的研究における理論の用いられ方、②ソーシャルワーク研究におけるインタビュー法の用いられ方、③サンプルサイズの考え方、④研究における研究者の影響に関して、共通する特徴や課題があることを見いだした点である。これらは、その知識や基本的な考え方を養わなければ、本研究の課題の遂行に困難をきたすような重要な研究課題である。4名の各研究分担者がこの4つの中のひとつを担当し、それぞれ研究を行い、研究の途中経過報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は、レビュー(調査)対象論文の選定基準や選定方法、質的研究の構成要素や基本過程、論文の分析方法等の質的研究論文のレビューの方法を検討し、質的研究論文を分析するための分析フォーマットを作成するという事前計画を立てていたものの、レビュー方法の検討は不十分であり、質的研究論文を分析するためのフォーマットの作成には至らなかった。 その理由のひとつは、研究実績の概要の部分で示したように、学会誌に掲載された過去の質的研究論文を読み込む中で、①質的研究における理論の用いられ方、②ソーシャルワーク研究におけるインタビュー法の用いられ方、③サンプルサイズの考え方、④研究者の影響やそのマネッジの仕方という、社会福祉系学会誌にみられた質的研究論文の特徴や課題に取り組む必要が出てきたためである。この4つの研究課題に取り組み、その成果を分析フォーマットの作成に取り入れたいと考えている。 また、研究代表者の体調不良によって、研究代表者担当の研究課題に取り組むことや研究分担者を交えた研究会活動が十分に行えなかったことも、遅れている理由のひとつである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者は社会福祉系学会誌に掲載された質的研究論文をレビューする方法を明確にする。4名の研究分担者は、4つの研究課題である①質的研究における理論の用いられ方、②ソーシャルワーク研究におけるインタビュー法の用いられ方、③サンプルサイズの考え方、④研究者の影響やそのマネッジの仕方に関して、自分が担当する課題に取り組む。 研究代表者と分担者は以上の研究の成果を論文として公表するよう努める。
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