社会的弱者の安全に役立つ視認性に優れた新規の蓄光布と蓄光衣服の創製
Project/Area Number |
22K02126
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
小野寺 美和 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (90523762)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 明日香 四天王寺大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (30413446)
竹本 由美子 武庫川女子大学, 生活環境学部, 准教授 (90581926)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 蓄光糸 / 蓄光布 / KES / 洗濯試験 / 摩耗試験 / 強伸度特性 / りん光輝度 / 高視認 / 蓄光材 / 再帰性反射材 / 被服心理 |
Outline of Research at the Start |
蓄光糸を用いた衣服設計の実現である。東日本大震災以降注目されている蓄光材だが蓄光機能を施した衣服は未だにない。今後普及すれば暗所でも災害救助の応援や情報収集避難などの迅速な対応が可能になる。また人命救助に当たる人達の衣服に取入れることで被災者は救助者の存在を視覚的に確認できる。一方、救助者は救助に掛かる時間短縮が可能になる。同様に、夜間の交通事故の減少にも期待され特に社会的弱者の事故を未然に防ぎ歩行者と運転手、双方の不安感を和らげることも期待できる。蓄光糸を衣服設計に応用するために蓄光布がどの程度の耐久性を持ちりん光するか、更に知覚するヒトの心理に与える影響を解明し蓄光服の創製を試みる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究で実施した蓄光布を応用発展し,蓄光糸が一本ずつ染色された「先染」の8色(white,Blue,Purple,Green,yellow,Orang,pink,OFF-white)を実験試料として用いて作製した蓄光布(経糸:ポリエステル,緯糸:蓄光糸)3種類(平織,綾織,朱子織)がどの程度の耐久性を持ちりん光するのかを,①洗濯試験JIS L 1930(A法)と②磨耗試験JIS L 1096(E法)の前後の結果から①初期,②洗濯処理後(タンブル乾燥後),③洗濯処理後(吊干し後),④摩擦試験後を行い,各々りん光輝度測定値をとおして色毎の特徴を比較検討した. 蓄光布の性質・性能を客観的な測定値を用いて導き出すKES計測システムを用いて,布の力学的性質(引張り・曲げ・せん断・圧縮変形に対する性質)と布の表面特性(表面摩擦・表面粗さ・布の厚さ)を布の物理量と定量評価から検討した. ④赤外線視線追跡機能が付与されたVRヘッドセットを用いて,暗所環境の仮想空間を再現し,VR空間内に蓄光布を曝露した際のりん光映像を準備し,この映像の視聴中の視線を計測した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍における感染対策のため暗室の使用時間が制限されることになった.そこで,(一財)ニッセンケン品質評価センター防災・安全評価センターに依頼した. FOVE社製VR-HMDを使用しVRに仮想空間を再現した.VR空間視聴中の視線を計測するため,赤外線視線追跡機能が付与されたVRヘッドセットを用いた.
|
Strategy for Future Research Activity |
蓄光糸の繊維断面や側面の観察形状を電子顕微鏡及びデジタルマイクロスコープを用いて観察し,蓄光布を形成している蓄光糸の耐久性について視覚的に確認をおこなう. 光源の違いと蓄光布のりん光輝度との関係を,色彩色差計や,「JIS Z8720 測色用標準イルミナント及び光源」を含む「標準光源ブース」を用いて蓄光布に照射したときのりん光輝度を検討する. 蓄光布を知覚するヒトの心理的影響を,視線計測システムで解析可能な視線計測機械と脳波周波数で解析可能な機器を用いて検討する.暗所に曝露された蓄光布を視認したヒトの心理的影響を,唾液バイオマーカーと,感情状態尺度を用いてSD法主観評価測定値から検討する. 平時と有事に求められる蓄光布を用いた被覆アイテム(体験型学習から提案)として,蓄光布や蓄光糸を用いた日常的に身につけられるアイテム製作を企画し今後の防災意識を高める要因を検討する.
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)