Project/Area Number |
22K02142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
田村 倫子 東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (60451845)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | Hyphopichia burtonii / アミラーゼ / 転写調節因子 / 核酸抽出 / クローニング / グルコース制限培地 / H. burtonii / 酵母 / 食素材 / カーボンカタボライト抑制機構 |
Outline of Research at the Start |
和食文化に大きく寄与する発酵食品において、その風味やテクスチャーの形成にデンプン資化性の微生物が関与する。H. burtoniiは酵母では珍しくα-アミラーゼを菌体外に産生する。この際、菌はデンプン培地ではアミラーゼを産生し菌体外に分泌するが、糖鎖分解が必要ではないグルコース等の培地ではアミラーゼを分泌しないという“カーボンカタボライト抑制機構”を発動する。しかしこれが酵母において発動するメカニズムはほとんど解明されていない。 そこで、H. burtoniiのα-アミラーゼ遺伝子の発現調節に関わる転写調節因子を同定し新たな食材の開発を元に我が国の食文化の発展とその根幹となる科学的知見を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
和食文化を代表する発酵食品には、デンプンを資化できる微生物が寄与し風味やテクスチャーの形成に関わっている。申請者の所属する研究室ではネパールの餅麹からHyphopichia burtonii という酵母を単離したが、H. burtoniiは酵母ではめずらしくa-アミラーゼを菌体外に産生する。この際、a-アミラーゼ遺伝子の発現調節に関わる転写調節因子が大きくかかわるので、これらを同定するとともに、この機構のシグナリング経路を明らかにし、新たな食材の開発を元に我が国の食文化の発展とその根幹となる科学的知見を明らかにする事を目指している。 本年はまず、アミラーゼ遺伝子の上流と下流のいずれかの領域にプロモーター領域が存在すると仮定し、両方の配列をクローニングした。配列の完全一致を確認し転写調節因子のゲノムへの結合アッセイに用いる試料の1つが準備できた。 つぎに、核酸抽出物を準備した。ヒト・ラット・マウスの核酸抽出の場合はキットを用いた文献が多くキットも開発されていたが酵母においては該当品が無く質の高い抽出物を得るのに試行錯誤が要された。 最後に転写調節因子の候補因子であるMIG1-1,MIG1-2,SUC1,SUC1の推定DNA結合領域を欠損させたプラスミドからタンパク質の発現を試みた。タンパクの発現量が少ないため高発現プラスミドに入れ替えて現在実験中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
タンパク質発現をここりみ、プラスミドの種類を変更するなどし、大量発現を試みたがうまくいっておらず、アッセイ系に用いる試料が全て揃わなかったため、(3)やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた転写調節因子のゲノムへの結合アッセイにおいて試料調整で滞る場合、以下の2つの代案を考えこちらも並行して実験を行う予定である。 1つ目は、準備したプラスミドをPichia pastorisに導入し、たとえば、グルコース培地で培養する。本来であればアミラーゼが必要ないが、HbSUC1.5を導入したことによりアミラーゼが分泌されたことを確認するなどして、HbSUC1.5が転写調節因子であることを示す。 2つ目は、培地に含まれる糖質の違いによる遺伝子発現の網羅的解析である。H. burtoniiをデンプン培地とグルコース培地で培養した後に集菌し、全RNAを抽出し次世代シーケンサーに供する。
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