Project/Area Number |
22K02231
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
臼井 智美 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (30389811)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 外国人保護者 / 特別な教育ニーズ / 多文化子育て / 教職大学院 / 学校の役割 / 日本語教育 / プレスクール / 養育支援 / 外国にルーツのある子ども / 外国人保護者支援 / 学校支援 / 実践的指導力 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、外国にルーツのある子どもの教育において、外国人保護者と教員・学校の双方を支援できる方法と、支援を継続的に提供できるシステムの要件を明らかにすることである。 具体的には、外国人保護者支援に関する教員・学校向けのハンドブックの開発と、現職教員が外国人保護者に対応できる実践的指導力を獲得できる教職大学院の授業内容の開発を行うことをめざす。これらを通じて、大学や教育行政機関が教員・学校になしうる専門的助言の役割とそれを継続的に行える体制の要件も明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、外国にルーツのある子どもの教育において、外国人保護者と教員・学校の双方を支援できる方法と、支援を継続的に提供できるシステムの要件を明らかにすることである。具体的には、外国人保護者支援に関する教員・学校向けのハンドブックの開発と、現職教員が外国人保護者に対応できる実践的指導力を獲得できる教職大学院の授業内容の開発を行うことをめざしている。 令和5年度は、前年度に引き続き、外国にルーツのある子どもが多数在籍する自治体で実施されている外国人保護者支援事業の視察や、支援に関わる関係者への聞き取り調査を実施した。前年度調査等の結果を踏まえ、学校外で教育行政や国際交流協会等が提供する支援機会が充実しても、それにより学校による外国人保護者支援の役割が減じるわけではないことがわかったため、学校内で直接、外国人保護者に継続的に提供しうる支援の方法や機会の検討を行った。 また、教職大学院で外国人保護者支援に関する内容を含んだ科目を新規開講し、全15回の授業内容の開発を行うとともに、受講者の反応や受講者アンケートの結果をみながら、授業内容の有用性や改善点の検討を行った。教職大学院ではすでに、外国にルーツのある子どもに対する支援の方法や子ども理解に焦点を当てた科目を2つ開発し開講してきたが、今回は、子どものみならず、外国人保護者との関係づくりやかれらの支援に関心が向くように授業内容を構成した。受講者アンケートの詳細な分析は今後行う予定であるが、授業内での受講者の反応からすると、言語的・文化的な相違以外に、外国人保護者支援の際に留意すべき他の着眼点があることには、気がつくことができた様子だった。 さらに、コロナ禍により延期していたシンガポールでの学校調査を実施し、言語や文化の背景が多様な保護者に対して学校が行っている支援や学校と家庭とのかかわりについて、情報取集を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度は、外国人保護者の支援ニーズや困り感を把握することを目的に、外国人保護者に対する質問紙ないしは聞き取り調査を実施する予定であった。しかしながら、調査時間の捻出に難があり、調査を実施することができなかった。そのため、外国人保護者を対象とする調査は、令和6年度に実施予定である。 一方で、令和5年度に教職大学院で、外国人保護者支援に関する内容を含んだ科目1つを新規開講し、授業内容に対する受講者アンケートを実施することができた。現在は、同アンケート内容を分析し、受講者の学習ニーズや獲得できたと見込まれる教職力量を明らかにしているところである。それらの分析結果を踏まえ、授業内容等の改善点を抽出し、令和6年度の授業内容の修正を行い、より効果的な科目開発を行う予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、外国人保護者に対する調査を行い、データ収集と分析を行い、外国人保護者支援に資する教員・学校向けのハンドブックの開発につなげる予定である。 また、教職大学院での科目開発については、当初より、令和5年度に新規開講した科目を含めて、外国にルーツのある子どもの教育に関してひとまとまりの学修ができるように、3科目をパッケージとして開発する計画としていた。計画的に開講準備をしてきた結果、令和5年度に3科目すべての開講が実現した。そこで、これら3科目について、個々の科目の単独での効果や成果のみならず、3科目をセットとしたパッケージとしての効果や成果について検証を行うことができる。令和5年度に3科目をすべて履修し終えた受講者への聞き取り調査を行い、獲得できた教職力量と外国人保護者に対応できる実践的指導力との関係を、事例的に明らかにするとともに、令和6年度に3科目を履修し終える受講者との比較検討も行う予定である。
|