京城時代の安倍能成─京城帝国大学史研究の領域横断的新展開─
Project/Area Number |
22K02232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
六反田 あゆみ (通堂あゆみ) 九州大学, 韓国研究センター, 学術共同研究員 (70826370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永島 広紀 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (50315181)
許 智香 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 助教 (60876100)
新里 瑠璃子 九州大学, 韓国研究センター, 学術協力研究員 (30942429)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 京城帝国大学 / 在朝日本人 / 帝国大学 / 旧制高校 / 安倍能成 / 旧制高等学校 |
Outline of Research at the Start |
本研究は哲学者・安倍能成が帝国大学教授として壮年期を過ごした朝鮮・京城時代に着目し、彼が書き残した未公刊の日記を利用することで日常生活から大学での講義や校務に至るまでを史的に再現し、京城帝国大学をめぐる学術的な営為に関して考察を行うものである。地域的な横断を意識して、朝鮮のみならず、台湾をはじめとする旧外地との比較を行い、また高等教育史の枠組みにとどまることなく、思想史・高等教育史・芸能史・文学史などの諸成果を貪欲に吸収して安倍の周囲状況を多角的に解明することを目指す。 安倍日記の翻刻作業も行う。翻刻に際しては詳細な補注・人名/事項索引も作成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はオンラインでの研究会を11回実施し、1929年11月~1931年7月までの日記翻刻作業を終えた。これまで京城帝国大学研究で利用されてきた史料では十分に確認できていなかった学事・人事にまつわる新たな事実や日常生活の細部が明らかになってきている。翻刻作業と同時に安倍能成が交流する人物情報の収集・注釈の充実に努め、安倍の著述の初出情報を収集しデータ化を進めた。2024年3月には愛媛県生涯学習センターにおいて通堂・許・新里・永島は撮影済み日記の不明瞭箇所の再撮影および関係資料の新規撮影を行い、翻刻作業を助けるデータを得た。同時に旧制松山中学校・旧制松山高等学校や安倍の生家跡地等の実地踏査も行った。 これまでの成果をもとに朝鮮史研究会第60回大会(2023年10月21・22日)第二日目パネル報告において「京城帝国大学研究の領域横断的新展開」と題し、許「京城帝国大学<哲学・哲学史>講座の学生たち」・新里「京城帝国大学と朝鮮の独逸語教育史」・通堂「新制武蔵大学の創設と京城帝国大学」・永島「<戦時の帝大>と<帝大の戦時>」の口頭報告を行った。また通堂は日本植民地研究会2023年度春季研究会(2024年3月2日) において自由論題報告「日本統治下朝鮮における「ナチュラルヒストリー」研究と京城帝国大学」を行った。 永島は国内では輪王寺(仙台市)および宮城県亘理郡山元町(志賀潔関係史跡)、彦根市立図書館・米子市立図書館(則武三雄関係資料)・日本近代文学館・国立国会図書館(東京・関西)・国立公文書館のほか東北大学等諸大学で、韓国では慶北大・ソウル大・高麗大等で資料調査を実施した。 許は旧制高等学校記念館で資料調査を行った。また韓国・翰林大学校翰林科学院主催のシムポジウム「京城帝大哲学科と植民地朝鮮:制度・学問・教育」(2023年5月12日)の中心メンバーとして研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は1929年11月~1931年7月までの日記の翻刻作業を終えることができた。また、1926~28年の日記について、関係人物情報や安倍が執筆したエッセイ類の初出情報の補足(特に朝鮮発行の新聞・雑誌)も含めた校注作業を進めることができた。また、安倍の畏友であり同僚でもあった上野直昭や宮本和吉らの関係の古書を購入した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、安倍能成日記の翻刻作業を進める。筆記の特徴に慣れてきたこと、関係人物情報の蓄積が進んできているため、翻刻や事実関係の確認にかかる時間は短縮してきている。今後はさらに効率的に作業を進められるものと考えている。安倍を中心とする京城での人的ネットワーク、東京での人的ネットワークをそれぞれ明らかにしていくため、第一高等学校・東京帝国大学関係者(とくに哲学科出身者)を中心とする関係人物情報の収集にはより一層注力する。とりわけ、安倍の日記にもたびたび登場する夏目漱石・ケーベル門下中、東北帝大法文学部で教鞭をとった阿部次郎や小宮豊隆らに関する資料調査を併行させる。とくに、小宮豊隆関係資料を所蔵する福岡県・みやこ歴史民俗博物館のご協力を得て、近日中に調査を実施する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
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[Book] 史学科の比較史2022
Author(s)
小澤 実/佐藤雄基[編]
Total Pages
608
Publisher
勉誠出版
ISBN
9784585320173
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