Project/Area Number |
22K02264
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
阿比留 久美 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30454002)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南出 吉祥 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (70593292)
原 未来 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (90760603)
滝口 克典 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50971727)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 小規模若者支援団体 / 助成金 / 活動の継続 / 代表者に課せられる責任 / 若者支援 / 冗長性 / 委託事業 / 後継者 / 小規模団体 / 若者のニーズ / 持続可能性 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、小規模若者支援団体の実践における若者支援の実態と個々の若者のニーズに即した支援と学びに資する実践のあり方を探るものである。 2000年代に入ってから進められている若者支援政策は大規模な若者支援団体によって担われていることが多く研究的蓄積もなされているが、実際には小規模な若者支援団体も多くそれらの団体の研究はあまり進められていない。そのため、若者支援の実相を把握するために、小規模な若者支援団体の実践実態を調査し、その実践的意義・課題を明らかにしたうえで、それらの実践を持続可能なものにしていくための方途を明らかにしていく。
|
Outline of Annual Research Achievements |
小規模若者支援団体は、運営者が出会った若者のニーズに応えるかたちで活動を展開していることが多い。個別具体的な課題に応えるという小規模若者支援団体の特徴は、かれらがニッチな課題に応えるという役割を果たしていることを示している。そのため、かれらの活動は多様で、独自性をもつ。そのことは、似たような活動をしている団体をみつけづらいという側面ももつものであり、活動を継続していく際の情報交換やリソースの獲得、ネットワークの形成を困難にする面がある。小規模若者支援団体は、オリジナリティある活動ゆえの難しさをもつが、小規模で団体にかかわる運営者が少ないために相談する相手も限られてしまうことは少なくない。 柔軟な対応・活動を実施している点に魅力があるものの、小規模であるがゆえに、代表者が活動方針や内容の決定の責任を単独で負わねばならなかったり、支え合う同僚を得ることが難しい側面がある。代表者を支えるネットワークや存在が重要であり、団体外部にそのような存在を得られるかどうかが、代表者のバーンアウトを防ぐ重要な要素になる。外部とのつながりにより支えられていても大きな物理的・精神的負荷が代表者に課せられてしまうという状況自体に変わりはなく、その点にどのように対応しうるかは現在ではまだ見えていない。 また、やってくる若者のニーズに応えるかたちで大規模な助成金を取得し活動を拡大することもあるものの、そのような助成金は数年で終了するため、大規模な助成金を獲得することが、かえってその後の活動の継続を困難にする側面もみられる。 当初の思いを大事にして活動を継続していくことと、変わりゆく若者や運営者の関心やニーズに応えていくこととは時に対立する面があり、その点についてどのように折り合いをつけうるかは今後の検討課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、研究代表者がサバティカルにより日本を離れたため若干当初の予定よりもヒアリング件数は少なくなったものの、小規模若者支援団体を運営している実践者の方にお話をうかがい、知見を深めることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、さらにヒアリング調査を実施し、調査の結果見えてきた若者支援団体のもつ強みと、その強みを生かすことの障壁となる課題をあきらかにしていく。 大規模な若者支援団体と比較した時の強みが、(地域)社会にとってどのような意味をもつのか、ということを明らかにする。 活動継続を支えていくために必要な要素は、大規模な若者支援団体と小規模な若者支援団体とでは異なるという点がみえてきているので、必要なリソースや方法についても分析していく予定である。
|