Development and validation of a reflection method that enables teachers to reweave their physical knowledge
Project/Area Number |
22K02321
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
村井 尚子 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (90411454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 久佳 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00413287)
宮崎 元裕 京都女子大学, 発達教育学部, 准教授 (20422917)
坂田 哲人 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (70571884)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 教育的タクト / 教師の身体性 / 記号接地 / リフレクション / 現象学的記述 / ALACTモデル / オランダ / アンラーン / アンラーン(学び直し) / オルタナティブ教育 / 演劇的手法 / 教師の専門性 / 身体知 / 教員養成 / 教師教育 / 学び直し / コルトハーヘン |
Outline of Research at the Start |
本研究は、教師の成長にとって必要不可欠であるリフレクションのあり方を、身体と感情の側面から原理的に問い直すことで、教師が身につけて(しまっている)身体知の編みなおしを可能とする手法を開発することを目的とする。 教育の場において知らず知らずのうちに行為し、言葉を発している教師の身体の裡にある子ども観、教育観をリフレクションによって問い直すことで、子どもの未来の善さにより即した教育を行える教師の養成、再教育を行うための手法を開発する。その手法を小学校教員養成現場、教師のリカレント教育の場、保育現場において実証的に検証していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度に関して、研究代表者の村井は、各地の小学校および保育園、幼稚園に定期的に通い、参与観察を行うとともに、授業・保育観察のあとに教師・保育者のリフレクションを行う機会をもった。また、分担者とともに3月下旬にオランダの小学校を訪問し、モンテッソーリ方式やイエナプラン、ドルトンプランなどのオルタナティブ教育が行われている学校現場で授業現場の観察を行い、教師と子どもの身体性、教室や学校の雰囲気について検証する機会を得た。これらの観察及びリフレクションを踏まえて、以下の研究成果を学会において発表したとともに、論文として刊行した。 1.小学校4年生の教室で行われた「子どもが戦争文学に向き合う授業」の現象学的記述を行い、子どもの経験の意味を明らかにした。さらに、現象学的記述の質的分析方法としての意義を検証した。2.保育園において子どもが「場所」をどのように経験しているか、保育者のリフレクションを元に明らかにする試みを行った。この研究自体が、保育者のアンラーンを促す効果を持つに至った。3.子どもが時間感覚をどのように生きているかを現象学的な視点から明らかにする試みを行い、幼児期から小学校期への移行における時間割のあり方について考察提言を行った。通常自明視されている時間感覚を子どもの身体感覚から捉え直すことで、幼児教育、小学校教育双方の「時間」について考察を促す研究となったと言える。4.教育的タクトがどのように涵養され得るかを学校及び保育現場の教師・保育者へのインタビューと参与観察をもとに考察した。さらに、社会的アフォーダンス、記号接地という観点からこれを分析することで、身体知としての教育的タクトの涵養可能性について一つの問題提起を行った(本論文は印刷中である)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述の通り、国内の小学校及び幼稚園・保育園の参与観察、教師との協同のリフレクションを行うことで、子どもの身体と教師の身体との共鳴性、時間感覚のありようについて一定の研究成果を発表することができた。さらに、これらへの感受性を高めることで教育的タクトが涵養されていくことが明らかになりつつある。ただし、オランダの教育を観察した成果についてはさらに分析検討する余地がある。2024年度は、この点を明らかにして行きたい。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度であり、ここまで続けてきた研究の総まとめを行う。具体的には、主に以下の3つのパースペクティブで研究を進めていく予定である。 1.オランダのオルタナティブ教育の現場における子どもと教師の身体のありようが我が国の学校現場のそれとどのように異なっているかを分析することをめざす。このために、2025年3月にオランダを訪問する予定である。 2.幼児期の子どもの時間感覚と小学校期の子どもの時間感覚について、参与観察を行うとともに現象学的に探究する。幼稚園・保育園および小学校の訪問を継続し、保育者へのインタビュー、リフレクションのワークショップを実施する。 3.演劇的手法を用いた教師のリフレクションのあり方について実証的に検討する。具体的には、保育園の保育者が保育実践をリフレクションする際に、実際に演じてみることでどのような効果があるかを検証する。その際、プロの俳優にワークショップを実施してもらうことで、演じることで身体感覚の鋭敏化を伴ったリフレクションが可能となるという仮説を検証する。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)