Project/Area Number |
22K02348
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岸田 由美 金沢大学, フロンティア工学系, 准教授 (80334754)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
|
Keywords | 元留学生 / 地方定着 / ライフストーリー / 複線径路等至性アプローチ / 留学生の就職 / 社会統合 / 人生経路モデル |
Outline of Research at the Start |
高齢化の影響を緩和する有効な方策の一つとして、留学生の獲得と定着が国際的な関心時となっている。日本でも留学生の就職促進、特に地方大学に留学した留学生の地元定着への関心が高まっているが、地方で就職する新卒留学生は2割程度にとどまる上、会社や地域になじめず短期間で転出してしまう事例も多い。本研究は、地方に定着した者、しなかった者、複数の元留学生のライフストーリーの分析により、地方で暮らし続けるに至るプロセスの視覚化を目指す。それにより得られた知見をふまえ、留学生の地方定着に向けての提言を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地方に定着(留学した地方で就職し、そこで働き続ける)した/しなかった元留学生のライフストーリーから、留学中及び就職後のどのような経験が地方で働くことへの関心や選択、その選択の持続に影響を与えるのかを分析し、その実際的なプロセスを視覚化することを目的としている。 初年度にあたる22年度には、まず、留学生の就職や定着にかかわる国内外の研究について文献研究と学会での情報収集を行った。あわせて、複線径路等至性アプローチ(TEA)を用いた先行研究をふまえ、インタビューの方法や内容について検討を進めた。インタビューのテーマや対象についても改めて検討し、調査計画をとりまとめて学内で倫理審査を受け、承認された。その後研究協力者候補の選定と依頼を行った。研究代表者とつながりがあり連絡可能な研究協力者候補をリストアップし、まず、県内企業に就職して5年以上経過した元留学生から協力依頼を行った。しかし、最近1~2年の間に転職・転出した者も複数確認されたため、隣接する県に就職して5年以上経過する元留学生に対象を拡大して協力を依頼した。その結果、県内を含む北陸地方居住の元留学生4名を対象として計5回のインタビューを実施することができた。インタビューは本人の希望を確認し、研究協力者の希望の場所ですべて対面で実施した。この4名はいずれも中国出身で、北陸地方の企業で約10年、あるいはそれ以上勤務する、地方定着の度合いが高い人たちである。 インタビューはすべて許可を得て録音し、音声データを基に逐語録を作成してテキストデータををQDAソフトに取り込み、TEAによる分析を順次進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者候補として当初想定していた元留学生のなかに、最近首都圏に流出してしまった人がいるなどしたため、候補者の範囲や対象について計画の再検討が必要だった。結果、研究協力者との連絡調整に想定よりも時間を要し、インタビューの実施回数が予定を下回ったが、反面、人材の地方定着の難しさや本研究課題の重要性を再確認することもできたので、本研究にとっては意義のある遅れであったと認識している。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、北陸地方に就職した元留学生のライフストーリーデータの収集と分析を引き続き行う。今後はキャリア5年程度の、中国以外の国籍も含めた元留学生に協力依頼を拡大し、ライフストーリーデータを収集する。北陸地方で就業中の元留学生については10人分のデータを収集することを目標とする。大都市部に就職・転職した元留学生についても研究協力者の探索を進め、順次インタビュー調査を実施する。
|