Project/Area Number |
22K02413
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
加藤 理 文教大学, 教育学部, 教授 (20383466)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | スズキヘキ / 童謡 / 児童文化 / 宮沢賢治 / 石川善助 |
Outline of Research at the Start |
大正時代から昭和にかけて、宮城県仙台市で童謡詩人として活動したスズキヘキが遺した手紙や日記をデータベース化し、仙台における児童文化活動の本質と全貌を明らかにしていく。また、スズキヘキという詩人の生涯についても、活動と私生活の両面から光を当て、児童文化活動に関わった人物の生涯について探ることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
スズキヘキの葉書類を中心にデータ化の作業を進め、葉書のデータ化は、未整理の葉書を除いてほぼ完了した。今年度はまだ行っていない封書類の整理とデータ化を行う予定である。ハガキ類のデータ化を進める中で、仙台市出身の詩人石川善助からヘキ宛のハガキが複数見つかった。その分析から、『児童文学』(文教書院、昭和6年、7年)に宮沢賢治の童話とスズキヘキの童謡が掲載された経緯についての新発見があり、宮沢賢治学会紀要『宮沢賢治研究Annual』vol.33に「宮沢賢治、石川善助、錫木碧のつながりの実相―新発見封書と未発表葉書を中心に―」という論文にまとめて発表した。これまで、宮沢賢治の童話が『児童文学』に発表されたことに石川善助の関与があったことは知られていたが、ヘキ宛の葉書の分析により、その関与の実態についてこれまで知られていたことを上書きする新たな発見があった。さらに、石川善助によって、スズキヘキの童謡が全国誌の雑誌『児童文学』に掲載される契機を得た事実も判明した。そして、全国誌に自分の童謡が掲載されたにもかかわらず、相変わらず積極的に自分の作品を世に出そうとしないヘキの様子と、それに対して苛立ちを隠せない善助の葉書も見つかり、石川善助とスズキヘキの関係性についての新たな発見もできた。 また、仙台文学館25周年記念特別展として開催された「詩人・石川善助をたずねて―北方への道のり―」の企画に協力し、図録の作成にも関わった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スズキヘキの書簡類のデータ化を進める中で、封書類に関して判読が困難なものが多いことが明らかとなり、さらに封筒が失われているものも多く、誰が差出人か不明のものが多いため、封書類の整理が進んでいない。今年度は封書類の整理を精力的に行い、整理が終わったものから順次データ化を進め、今年度中には封書のデータ化を終了する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に封書の整理とデータ化を進めることを今年度の最優先の課題としたい。さらに、現在までにデータ化した葉書類から、宮沢賢治の死後に賢治が急速に世間に受容されていく過程に関する資料も見つかったので、その考察も進め、宮沢賢治学会で発表する予定である。
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