Project/Area Number |
22K02419
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
和久田 佳代 聖隷クリストファー大学, 国際教育学部, 教授 (20320989)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 運動遊び / 観察的な評価指標 / ハシゴ渡り / 身体図式 / 感覚プロファイル / 片足立ち / 背臥位屈曲 / 線上歩行 / 評価指標 |
Outline of Research at the Start |
子どもの体力低下や発達が気になる子の増加が指摘される現状において、幼児の運動発達をどのように評価していくかは重要な課題である。動きの発達が遅くなっていることから、従来の測定種目よりも初歩的な運動に着目した限られた園環境で実施できる種目による評価が必要である。本研究では、保育・教育現場で活用できる運動遊びを質的に評価する指標を開発する。発育発達過程に沿った動きと環境に合わせる動きを含む「ハシゴ渡り」に着目し、その評価指標を作成する。同時に感覚運動面のアセスメントとの関係を明らかにし、幼児期において身体図式はどのように発達していくのか、身体図式の未発達はどのような影響があるかについて知見を得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保育・教育現場で活用できる運動遊びを質的に評価する指標を開発することである。発育発達過程に沿った動きと環境に合わせる動きを含む「ハシゴ渡り」に着目し、その評価指標を開発する。同時に、感覚・運動面のアセスメントとの関係を明らかにし、幼児期において、身体図式、協調運動はどのように発達していくのか、身体図式、協調運動の未発達はどのような影響があるかについて知見を得る。 2022年度には、1)ハシゴ渡りの評価指標の明確化と2)協力園におけるデータ収集を行った。 2年目である2023年度は、2022年度に協力園において収集したデータを分析し、1)ハシゴ渡りの評価指標の明確化と2)感覚・運動面のアセスメントとの関係の分析を進めた。 1)ハシゴ渡りの評価指標の明確化では、評価指標(案)を使って、2022年度に協力園で得られた3-5歳児のハシゴ渡り動画(297例)を分析し、観察的評価指標の妥当性、信頼性を確認した。ハシゴ渡り動作は評価指標の動作パターンのように、[1]膝をついて四つばいで渡る、[2]しゃがんで渡る、[3]高ばいで一つ一つ進む、[4]高ばいで同側で進む、[5]高ばいで交差で進むと発達していくと考えられた。ハシゴ渡り動作の評価指標の動作パターンについては妥当性、信頼性があり、発達評価につながると考えられた。 2)感覚・運動面のアセスメントとの関係の分析では、ハシゴ渡りの動作発達やタイムには、感覚の過敏性や低反応が関係していた。特に、前庭覚、固有受容覚の過敏性や低反応が身体図式の機能的要素の発達に関与し、それが運動企画、協調性に影響し、ハシゴ渡り動作やハシゴ渡りの際に「足をみる」ことや、タイムに表れていると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハシゴ渡り動作の評価指標を作成することができ、この指標は妥当性、信頼性があり、発達評価につながると考えられた。2020-2022年度のA園における縦断的なデータの分析から、学会発表を行うとともに、学会誌に原著論文として投稿し、掲載された。2022年度のB-E園における横断的なデータの分析を行い、感覚・運動面のアセスメントとの関係について博士論文としてまとめた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の計画は、これまでH市内の認定こども園の3~5歳児を対象としてきたことから、対象を拡大させて調査を実施し、ハシゴ渡り評価の信頼性を検証する。予定では、都内の協力園における調査、小学校1年生の調査、児童発達支援事業所での調査を計画している。 また、感覚・運動面のアセスメントとの関係の分析については、ハシゴ渡りと人物画との関係を再分析し、身体図式の発達について知見を考察し、発達支援系の学会誌への投稿を予定している。
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