Project/Area Number |
22K02426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
加藤 望 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (60734473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中坪 史典 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (10259715)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 一時預かり事業 / オンラインプラットフォーム / 保育者 / 保護者 / 一時預かり事業の利用目的 / オンライン研修 / 専門性向上 / プラットフォーム |
Outline of Research at the Start |
現代日本社会では、子育て世帯が安心して社会的支援を利用できるよう、地域の実情に応じた様々な子育て支援事業が行われている。中でも一時預かり事業は、突発的な事情で子育てを頼る人がいない場合等のセーフティネットとして機能しており、保護者からのニーズも高い。しかし、突発的・一時的に子どもを保育することは、通常の保育と異なり、特有の困難さがある。それにも関わらず、一時預かり事業を担う保育者を対象とした現職研修の機会は皆無に等しい。 そのため本研究では、一時預かり事業を担う保育者が相互に対話し学び合うことのできる研修用プラットフォームをウェブ上に構築し、その運用を通して専門性向上の機会を創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、(1)一時預かり事業を担う保育者が、日々の保育を担うことにより形成した専門的な知識や技術を明らかにすること、(2)明らかにした結果を、保育者同士が共有できる研修用プラットフォームを構築し運用することで、これをデータ収集にも利用し、さらなる専門的知識・技術の詳細を検討することである。 2022年度はプラットフォームの構築に向けての準備期間としており、ウェブサイト制作会社と打ち合わせを行いその仕様について検討したり、アップロードする内容について共同研究者と計画を立てた。また、アップロード内容の検討と今後のデータ分析のプレ調査を目的として、既存の匿名掲示版ウェブサイトにあるコメント欄のデータを分析し、学会発表にて公表の予定をしている。 対象としたデータは、一時預かり事業を利用したことのある保護者による書き込みである。分析方法には、質的データ分析法(佐藤,2008)を利用した。分析時には、以下の二つの視点を枠組みとしてそれぞれに分析を行った。まず1点目は、一時預かり事業を利用した目的に着目して分析した。2点目として、一時預かり事業利用後の感情を軸にしてコメントを分類し、それぞれ抱いた感情の理由について分析をした。分析の結果、一時預かり事業を利用する目的は、保護者都合だけではなく利用する子どものきょうだいの社会参加を支えていること、家事時間の確保や身体の休息などの子育て世帯の生活の質を向上させるため、子ども自身の発達を支えるためであることが分かった。また、一時預かり事業を利用することにあたり、保護者は保育者の専門性を信頼していること、育児モデルとなり得ることも明らかとなった。一方で、保護者と保育者と関係性構築が難しい点として、情報共有の不足が根底にあることも分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ウェブサイト制作会社3社に見積もりをとり、プラットフォームの構築を試みてはいるが、見積もりで提示される金額が予算を上回っていることから、本来希望していたプラットフォームを構築することが難しい。そのため、仕様変更などを行う必要があり、新たに打ち合わせや見積もり作成などが必要となっているため、予定よりオンラインプラットフォームの構築時期が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、ウェブサイトの仕様変更を検討し、従来の予定より簡易なオンライン研修サイトを構築し運用する予定である。 このプラットフォームは、保育者を自認する人が無料登録し利用できるコミュニティウェブサイトの様相を成し、研究者らが立ち上げたトピックに対し、コメントを投稿することで意見のやりとりが可能な研修用コミュニティウェブサイトである。当初、トピックの内容には、大規模アンケート調査を行った結果を反映させる予定であったが、その必要性は不要であると判断した。そのため、トピックには「一時預かり事業で今日はどんな遊びをしたか?」「泣いている子どもにかかわるときに気を付けていることは?」など、一時預かり事業での保育を想定した質問や、新聞やニュースなどで取り上げられる一時預かり事業に関する話題などを中心に、週1回を目途に更新する。この研修用コミュニティウェブサイトで発信するトピックに対して、一時預かり担当保育者たちが、実際に保育の場で経験している出来事や工夫等を、コメント欄を利用して収集する。 オンライン上には、必要に応じて写真の掲載や、研修動画の配信を行う予定であったが、この機能を付帯させるために高額な費用が発生するため、動画配信についてはYoutubeなどの既存のウェブサイトを経由するなどして費用を抑える工夫を行う。
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