Project/Area Number |
22K02427
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
|
Research Institution | Kyushu Women's Junior College |
Principal Investigator |
矢野 洋子 九州女子短期大学, 子ども健康学科, 教授 (60596592)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 敏明 豊岡短期大学, その他部局等, 教授 (50036935)
松本 禎明 九州女子短期大学, 子ども健康学科, 教授 (50239125)
安東 綾子 九州女子短期大学, 子ども健康学科, 講師 (20785159)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 気になる子ども / アンケート調査 / 支援者の困り感 / 双方向的研修 / 特別支援 / 支援者支援 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、幼稚園、保育所、認定こども園等に在籍するいわゆる「気になる子ども」に対する保育者の「困り感」を軽減し、保育者に対する効果的な支援方法を明らかにする目的で行われる。気になる子の特性や個々の保育者の実情を把握したうえで、双方向的な個別支援を実施した結果から、子どもの発達チェックシートの作成や既成の発達障害チェックリストの改善などを行い、「気になる子ども」、保育者、保護者の変容から支援の効果やオンラインを活用した支援の効果についても検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、本研究の初めに掲げた、目的1、「気になる子ども」への保育者の困り感や不安を把握するとともに、気になる行動とその背景をどのように捉えているのか、どのような支援を行ってきたのか、保護者の理解を促すためにどのような方策を講じてきたのかを把握する、目的2:保育を参観し、「気になる子ども」保育者の子ども理解や子どもに対する支援の妥当性と問題点、課題を明らかにするために基礎調査を行った。具体的な実施内容は、下記の2点である。 ①研究の目的の基礎的な内容の1つである「気になる子ども」への保育者の困り感や不安を把握するために、九州各県の保育園・幼稚園・子ども園にアンケート調査を行った。アンケート内容の精査のためにプレアンケート調査も実施した。アンケートの依頼については各県の保育協会等を通して紹介を受けた園に対して無記名での調査を行った。その結果282名の保育者からの回答を得た。 ②また令和5・6年度に実施予定の双方向的支援のための研修会実施のために、アンケート調査の協力を得た園を訪問し「気になる子ども」の実態や研修の希望についても聞き取りを行った。 その結果、訪問したどの園からも気になる子どもが多く支援方法に困り感が強く、具体的な支援方法についての研修やアドバイスを必要と感じていたが、現実的な対応ができていないことが明らかになった。アンケートの結果については、令和5年度に学術論文として発表する
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度の研究計画主たる内容は、気になる子どもを担任する保育者の実態調査であった。九州各県から原則1園を選択し、保育者に聞き取り調査及び記入式の調査を実施し、「気になる子ども」の有無、特徴、「気になる子ども」をどのように捉えているか、これまでどのような支援をしてきたか、どのような個別支援計画を作成しているか、「気になる子ども」の保護者の実態とこれまでの対応、困り感について調査した。 保育者への実態調査については、282名より回答が得られ、約8割がクラスに気になる子どもが存在し、加配の保育者についても8割がいないと答えている。また、気になることとして、集団行動ができない、友達とのトラブルの多さが6割から7割と高く、その行動の原因として発達障害や家庭環境が指摘されている。このような状況下に置かれている中で、客観的な指標(発達チェック)や専門的なアドバイスを受けておらず、園内の情報共有が保育者の拠り所となっており、負担感が高い(7割以上)状況が明らかになった。今後は自由記述を分析する予定である。 また、実態調査に協力いただいた九州県内6県20数園のうち都合のあわなかった2園を除いて訪問し、アンケート調査を通して研修の必要性について説明し、保育現場における状況把握を行った。また各園が希望する研修内容を実施するための内容や日程の調整・双方向的な個別保育者支援の実施計画策定に向けての準備を行ってきたためおおむね計画に沿って順調に実施されていると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は、双方向的な個別保育者支援の実施が主な計画となる。園からの要望に沿って「気になる子ども」の訪問支援を行い子どもや保育の状況の把握を綿密に行いその結果から、支援方法についての研修(zoomでも参加可能)を2ケ月に一度程度の実施を行う。その後は支援の効果と課題の検証を保育の実践の結果、子どもや保護者の変化・保育者の意識の変化などを定期的に研修会において報告をしてもらうことからさらに、支援方法についての工夫を重ね、支援におけるPDCAサイクルの構築を目指して行っていく。その結果現在の気になる子どもへの支援の課題を分析し、検討を行う。 その際には個人情報に関する取扱いには十分留意して施設長の許可のもとにとり行う。(これについては、九州女子短期大学のヒトを対象とした実験承認:九女倫承R5-11号として承認されている)
|