発達障害支援における生理学的指標評価に基づく支援モデルの構築
Project/Area Number |
22K02463
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
田中 淳一 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00212035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 眞琴 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30706966)
牛込 彰彦 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (80528331)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 自閉症 / オペラント型学習 / 前頭前野 / ドーパミン / 口渇 / グルタミン酸作動性神経 / ギャバ作動性神経 / 発達障害支援 / 生理学的指標 / 行動神経基盤 / 生活リズム / ストレス |
Outline of Research at the Start |
本研究は,発達障害支援の現場と基礎的研究との間の協働関係をはるため, 相互の支援の内容や方法,支援のあり方などに, どのような共通点と相違点があるのかを生理学的指標を用いて追求するものである。また、発達障害のある子どもにおけるストレスやサーカディアンリズムの乱れによる身体内部環境の変化から, 行動の理解を促進し, 保護者の心理的安定や保護者の子育て不安の解消に役立つ知見を見出し, 発達障害に係るフィールドの支援者や教員を対象とする生理学的指標に基づく支援のモデルを提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はモデル動物を用いて発達障害者支援に必要な基礎的知見を得るため、モデル動物を用いた研究を行った。自閉症モデル動物として認知されているバルプロ酸(VPA)投与を受けた妊娠雌ラットから生まれたVPA(VPA群)あるいは生理食塩水投与(Control群)を受けた母親から生まれた雄ラットに、オペラント型明暗弁別学習を課すと、正反応数、誤反応数、総反応数のみならず、正反応率もControl群に比べVPA群が低いことを明らかにした。明暗弁別学習中に前頭前野のドーパミン(DA)放出量が増加するが、その量はControl群に比べVPA群が少ないことが判明し、VPA誘発ラットASDモデルの学習活動及び能力の低さに前頭前野DA神経活動の低下が関与することを示した。渇きの感覚異常は身体の水分維持に重篤な状況を引き起こすことから、口渇中枢の1つである正中索前核(MnPO)のグルタミン酸(Glu)やγ-アミノ酪酸(GABA)神経の役割について検討した。ポリエチレングリコール(PEG)の皮下投与による体液量減少が誘発する口渇反応時の初期にGlu神経が活動し、飲水行動の進行と共に低下することを見出した。一方、GABA神経は、飲水行動のGlu神経活動の低下に伴い活動し、この活動は飲水行動の停止により消失すること、GABAB受容体効果薬のバクロフェンの局所投与によりGlu神経活動を抑制すること、MnPOのGlu神経は体液量減少に伴う口渇反応の誘起及び維持に、GABA神経は口渇反応の抑制への関与を明らかにした。したがって、このMnPOのGlu及びGABA神経による口渇調節において、体液量の減少によるGlu神経の活動が飲水行動の引き金となり行動が開始・維持され、水分摂取によりGABA神経が活動し、GABAB受容体を介してGlu神経活動を制止させ口渇反応が停止することを提唱した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に計画していたモデル動物を用いた学習行動と脳内神経伝達物質との関係について、自閉症モデル動物 における学習能力低下に脳内のドーパミン作動性神経の活動低下が関わっていることを示唆することができ、発達障害のある子どもたちの支援上の手がかりとなる基礎的知見を得ることができた。また、様々な生理学的指標の有効性について、調査、検討を行うことができ、2023年以降の発達障害支援フィールドの支援者や教員を対象とする効果測定に役立つ知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年以降は、発達障害研究協力者の脳内活動を脳波計を用いて,学習課題遂行時の活動性の変化を解析する。学習課題をある程度反復することで,脳内の活動がいかに変化していくか,どのような教材に対して集中しているかを調べ ,学習課題の有効性について検討を加える。発達障害研究協力者の対面学習支援の 学習課題遂行時におけるストレス度・自律神経のバランスの測定を行う。 唾液アミラーゼによるストレス度の変 容を測定する。また、唾液中のオキシトシンr等の測定により、発達障害所の情動面に関する研究を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)