Project/Area Number |
22K02498
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
藤井 良宜 宮崎大学, 教育学部, 教授 (10218985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 和裕 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10400657)
渡邊 耕二 宮崎国際大学, 教育学部, 教授 (30736343)
小口 祐一 茨城大学, 教育学部, 教授 (70405877)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 統計的な問題解決のプロセス / PPDAC / 授業モデル / 統計に対する態度 / 統計的な問題解決 / 標本調査 / 統計的探求プロセス / 問題の明確化 |
Outline of Research at the Start |
統計的な問題解決のプロセスを意識した授業の開発において、一般的な問題解決と統計的な問題解決が混同されており、統計的な探求のプロセスが複雑になり、わかりにくくなっている。本研究では、問題設定をする際の「統計的に解決できる問題」の意味を明確にし、統計的な探求プロセスのそれぞれの段階の内容を整理することを通して、統計教育の方法を改善する。そして、この改善によって、統計に対する態度をポジティブに変えていくことができるかどうかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、中学校第3学年の「データの活用」領域の授業モデルの開発を中心に行った。この単元では、標本調査の方法等について学習することになっているが、時期的に中学3年の2月から3月に実施されることが多い点や数学的な内容が少ない点もあり、なかなか定着が難しいと判断されている。その一方で、将来統計的な調査の対象者として、標本調査の関わる可能性は高く、これから先の統計的な調査をより正確に実施していくことを考えると、この単元での統計に対する興味や関心を高めておくことが重要である。 現在、この単元全体の授業モデルを構築しており、特に「新聞記事」を基にして実際に標本調査の結果を生徒自身が調べる活動を取り入れる、「無作為抽出」の方法を生徒自身が考え、実際に体験する、という2つの点の工夫などを中心に検討を行った。また、それらを基にある中学校で実際に授業を実践し、ICTを活用した生徒の取り組み状況の把握や質問紙による「統計に対する態度」の状況の測定を行い、その成果について1次分析を行った。この成果については、2024年7月に開催予定の国際数学教育会議(ICME)でポスター発表する予定である。 小学校での授業モデル開発については、算数と理科の内容をうまく連携させることを通して、夏休みを利用した自由研究や統計グラフコンクールへの取り組みへと結びつける授業モデルを検討した。この授業モデルの開発では、統計的な探究プロセスの中の問題設定の部分を大切にし、児童がどのように統計的に解決可能な問題を設定していくことができるのかという点を中心に工夫を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度までの2年間で、小学校及び中学校ともに授業モデルの検討を進めてきた。小学校では、低学年を中心に他教科との連携を図る試みや統計グラフコンクールへの出品を意図した授業モデルを検討してきており、中学校では統計的な問題解決のプロセスとの関連付けが難しい中学校第3学年の「標本調査」での授業モデルを検討してきている。2024年度はこれらの授業モデルの実践とその成果を検証することを一つの目標としたい。また、これまで取り組んできた学年をもう少し広げて、より多くの学年での授業モデルの開発に取り組んでいく。 小学校については、これまで検討してきた授業モデルが他の学年でもある程度適用できる可能性が高い。そこで、さまざまな学年での取り組みの検証を知識・理解の部分とその理由付けを考える思考力の部分の児童の変化を検討していきたい。また、中学校では、第1学年や第2学年は比較的問題解決の枠組みに取り組みやすいので、それらの学年での生徒の変容を検証していく。特に、統計に対する興味が膨らんでいるのかどうかを質問紙等を使って検証していく計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には、研究計画の大きな変更は必要がないと考えている。2023年度から小中学校の算数・数学における統計的な問題解決のプロセスを意識した授業モデルの開発に取り組んでいるが、今年度は、実施する学年をもっと広げながら、小中学校全体での統計的な問題解決のプロセスを意識した授業モデルの構築を行う計画である。そして、これらの授業モデルを可能な部分については、実際の学校現場で実践してもらう予定である。また、昨年度取り組んだ授業モデルについては、ICMEや日本科学教育学会年会など国内外の学会で発表し、国内外の研究者との意見交換を進めていきたい。 また、これらの授業モデルの構築や授業実践を通して、統計的な問題解決のプロセスを授業の中でどのように取り入れていけばよいのか、そしてその中でどのような資質能力を育成していくべきか、という点に関しても、国内外の文献調査や国際学会での情報収集・意見交換を通して研究を推進していく予定である。関連して、論理的な思考力を育成するうえでも統計的な問題解決のプロセスの中で用いられる推論あるいは理由付けについても研究を進めていきたい。 さらに、今年度はその評価について特に考えていきたい。授業中での児童生徒の反応の様子や、ICTを利用した学習内の用の理解の状況把握、そして質問紙による統計に対する態度の変化の様子を調べるなど、いろいろな角度からその成果を検証していく。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)