国語科の授業におけるナラティヴ・メソッドの有効性に関する実証的研究
Project/Area Number |
22K02519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
丹藤 博文 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (70523380)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 物語分析 / 授業方法の開発 / 国語 / 語り |
Outline of Research at the Start |
高度情報化社会・メディア時代と言われる現代において,児童・生徒たちのほとんどはスマートフォンを所持し多くの時間を費やしている。また,1ヶ月に1冊も本を読まない,所謂「不読者」も増える傾向にあり,読み書き能力の低下が懸念される。そのような状況の中で,児童・生徒の言語力・読解力を伸ばすことは,国語の授業における喫緊の課題である。そこで,児童が読み方を習得し読みを深めるべく,物語分析の方法(ナラティヴ・メソッド)を開発した。本研究では,それを小・中学校の教員とともに,実際の授業で用いながら,さらに有効性・汎用性を担保すべく研究を進め,国語の授業に提案することを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小学校・中学校・高等学校の国語教科書に掲載される文学教材の読み取りにおける語りの有効性を実証的に明らかにすることである。そのために代表者のほかに、小・中の現職教員8名から成るナラティヴ・メソッド研究会を組織した。初年度は、物語分析の意義や方法について、オンラインや対面によって研究会を数回実施した。2年目は、それぞれの学校における実践の報告会を2024年8月5日(土)に行った。もちろん、その前後には、代表者との指導・相談をオンラインによって行ってもいる。小学生にも、語りは理解できること、語りによって読みは深められることが明らかになった。 ナラティヴ・メソッド研究会とコモンズ・ランガージュとの共催により、2014年11月18日(土)には、愛知教育大学において、「物語教材の分析と授業」をテーマとしたパネルディスカッションを開催した。パネリストは、ナラティヴ・メソッド研究会から小学校の教員と中学校の教員、それぞれ1名ずつ登壇・発表してもらった。指定討論者として豊明市の教育委員会から1人・本学の近代文学研究者1人を指定討論者として招いた。パネルディスカッションの参加者も100名程度を集め盛会であった。多くの意見を頂戴し、中間報告会として今後の研究の参考となった。 また、2024年1月に、代表者(丹藤博文)が科学研究費助成事業研究成果公開促進費を得て『文学教育における読書行為の研究』(ひつじ書房)を刊行した。本研究の成果も盛り込まれている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、文学教材の読みにおける物語分析や語りの有効性を実証的に明らかにする点に特色と課題がある。その点、8月の研究会では、メンバーのほとんどがそれぞれの勤務校における実践を提案できたことは評価されてしかるべきであると考える。最終的には、教育現場に対して実践的な提案をする予定であることから、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、物語分析についての授業実践を研究会の内部で検討し合い、さらにパネルディスカッションを開催して幅広く意見や感想を出してもらうと同時に、文学研究者と教育研究者からそれぞれ専門的な意見を伺い、研究に生かすことができた。最終年度として3年目は、全国大学国語教育学会公開講座において代表者が、研究会の成果やパネルディスカッションでいただいた課題等について発表することになっている。研究会のメンバーもその公開講座をオンラインにより視聴し研究を深める予定である。 7月末には、実践研究を持ち寄り、まとめの研究会を実施することにしている。最終的には、原稿としてまとめ2024年12月頃報告書を刊行する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)