Project/Area Number |
22K02559
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
富永 大悟 山梨学院大学, 教職センター, 准教授 (30795597)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 視覚性ディスレクシア / 読み書き障害 / 限局性学習障害 / 書字障害 / 学習支援 |
Outline of Research at the Start |
視覚認知に起因する読み書き困難の児童生徒の漢字学習では,字形の誤りなどを書き取りの練習不足や不注意と判断され,視覚認知に働きかける指導がなされることは少ない。 本研究は,教室で使える視覚性の認知方略の修正を可能にするICT教材の開発を目的とする。視覚性読み書き困難の児童生徒を対象に,①視覚認知の脆弱性を認知アセスメントにより個々の認知的特性を明らかにし,②視覚性の認知方略の偏りを修正可能とする教材を作成する。ICTよる書字情報を教材に反映し,③個々の認知特性と書字特性を反映したICT教材を作成する。④この教材を用いる指導案を作成することにより,教室での認知的特性の改善指導に繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、視覚認知の起因する読み書き困難な児童生徒に対し、視覚認知の脆弱性を把握する認知アセスメントにより個々の児童生徒の認知的特性を明らかにし、その認知特性による読み書きに関する認知方略の偏りを修正する教材を開発することである。また、認知特性と書字特性を反映したICT教材にすることにより、児童生徒がもつICT端末で利用することで教室での個別最適な指導を可能とすることを目的としている。 2023年度は、昨年度に全般的知能を把握する検査及び視知覚認知を把握する検査とし策定したアセスメントバッテリー案を基に、読み書き障害のある児童生徒に検査を実施した。検査内容や項目数の量が研究協力者の心理的な負担となったことが認められたことから、アセスメントバッテリーについて再検討を行った。また、予定していたDTVPフロスティッグ視知覚発達検査の改訂版販売が延びたため、追加を行うことが叶わなかった。認知特性の把握においては、読み書き困難を抱えた児童生徒と困難のない児童生徒との違いについて比較検討の必要性が認められた。そのため、困難のない児童生徒を対象としたデータ収集の必要性があると考えられる。教材開発については、視覚性の認知方略の偏りを修正可能とする試作版は、個別の指導で実施し認知方略の修正が見られた。今後、研究協力に同意を得られる児童生徒を募集し、教材の効果について検討をすすめる。教材の電子版開発には遅れが生じており、本年度内にICT端末を利用した検討を行うことができていない。専門家のアドバイスを得ながら、開発を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、読み書き困難な児童生徒に対しアセスメントを実施し個々の認知特性を把握し、教材の電子版の評価を行うことであったが、COVID-19後の校内体制の変更や協力予定者であった児童生徒の卒業などにより実施数を確保することができなかった。また電子版の開発に遅れが生じており、研究の一部を進めることができなった。新たに通級指導を担当教員に研究協力を依頼し、該当する児童生徒をリクルートしている。また、教材の電子版開発の遅れについては、情報工学を専門とする大学教員にアドバイスを受けながら修正作業を行っている。これらの状況から、進捗状況は改善できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
読み書き困難な児童生徒の視覚認知特性について検査を実施する児童生徒を追加し、把握された視覚性の認知方略の偏りを基とした教材の有用性を再検討する。また、タブレットで使用する教材の電子版を完成させ、個別指導や教室での実施に向けた指導案を検討する。
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